“辰年”設立の法人は24万264社、最古は1880年設立

 2024年の干支は“辰(たつ)”。東京商工リサーチがこのほど発表した「2024年“辰年”設立の法人調査」結果によると、全国で辰年に設立された法人は、十二支では最も少ない24万264社で、全国の法人約360万社の6.7%だった。辰年設立の法人のうち、最古参は1880(明治13)年設立で書籍卸の「丸善雄松堂」(東京)、総合印刷の「大日本印刷」(東京)、不動産管理業の「松本斉産土地」(長野)の3社だった。

 辰年設立の上場企業は298社で、全上場4013社のうち、十二支では酉年の282社に次ぎ、2番目に少ない。最古は、1880(明治13)年の「大日本印刷」(東京)。次いで、1892(明治25)年は「シキボウ」(大阪)、「大分銀行」(大分)の2社。1904(明治37)年は、2023年12月20日に上場廃止の「東芝」(東京)。業歴100年超の1916(大正5)年以前は11社で、辰年設立の上場会社の3.6%にとどまる。

 1928(昭和3)年は10社、1940(昭和15)年は22社、1952(昭和27)年は30社、1964(昭和39)年は37社、1976(昭和51)年は40社、1988(昭和63)年は22社。2000(平成12)年は最多の84社で、インターネットやソフトウェア関連の企業も多い。辰年の法人設立は、最多が2012(平成24)年の8万2745社(構成比34.4%)。次いで、2000(平成12)年の5万1997社(同21.6%)で、平成設立が13万4742社と全体の56.0%を占めた。

 産業別は、最多が「サービス業他」の7万8747社(構成比32.7%)。サービス業他では2012年設立が3万5669社と、半数近く(同45.2%)を占めた。以下、「建設業」3万5659社(同14.8%)、「製造業」2万7232社(同11.3%)と続く。業種別では、「食堂,レストラン」が6712社(同2.7%)で最多。次いで、「経営コンサルタント業」6240社(同2.5%)、「土地売買業」5375社(同2.2%)など、4業種が5000社以上だった。

 2024年は、コロナ禍を乗り越え、新たな一歩を踏み出す一年となる。2024年は『甲辰(きのえたつ)』と呼ばれ、成功の芽が成長し、形を整えていく縁起の良い年と言われる。世界をパンデミックに巻き込んだコロナ禍を耐え、乗り切った企業に、昨年は円安、物価高、人手不足が立ちはだかった。アフターコロナに向け経済活動は着実に前進。さらに確かな明るい一年を手にするため、各企業の豊かなアイデアと間断ない行動が求められている。

 同調査結果は

https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1198198_1527.html