帝国データバンクが発表した法的整理による全国企業倒産状況(負債1千万円以上)によると、4月の倒産件数は610件で、前年同月比では25.3%増加し、12ヵ月連続で前年同月を上回った。前月に比べると190件(23.8%減)少なく、3ヵ月ぶりに前月を下回ったが、2ヵ月連続で600件を超えた。業種別では、全業種で前年同月を上回り、「サービス業」は14ヵ月連続で増加した。
一方、負債総額は2088億700万円(前月1435億1400万円、前年同月720億1700万円)となり、前月比では45.5%増、前年同月比でも189.9%増の大幅増加となり、3ヵ月連続で前年同月を上回った。単月での負債が2000億円を超えたのは2022年6月以来。4月の負債額トップは、持ち株会社(不動産・ホテル事業)のユニゾホールディングス(株)(民事再生法、東京都)の1261億9800万円だった。
業種別にみると、全業種で前年同月から増加。件数が最も多かったのは、「サービス業」(前年同月139件→145件、4.3%増)で、2009年8月以来13年8ヵ月ぶりに14ヵ月連続で増加した。次いで「建設業」(同85件→133件、56.5%増)が続いた。「小売業」(同94件→121件、28.7%増)、「製造業」(同55件→79件、43.6%増)、「卸売業」(同52件→68件、30.8%増)は前年同月に比べて20%以上増えた。
負債規模別にみると、「5000万円未満」の倒産が334件(前年同月290件、15.2%増)発生し、全体の54.8%を占めた。次いで、「5億円未満」が131件(同96件、36.5%増)、「1億円未満」が114件(同72件、58.3%増)で続き、小規模な倒産の増加が目立った。資本金規模別では、「1000万円未満(個人事業主含む)」の倒産が397件(同322件、23.3%増)発生し、構成比は65.1%を占めた。
地域別にみると、全地域で前年同月を上回った。「四国」(前年同月5件→13件、160.0%増)は、3ヵ月ぶりに増加率が三ケタとなった。「中国」(同16件→25件、56.3%増)は、「建設業」(同2件→6件)や「運輸・通信業」(同1件→3件)で増加が目立った。「関東」(同157件→245件、56.1%増)は、「東京」(同76件→126件)や「千葉」(同14件→25件)の大幅増もあり、全体でも2ヵ月連続で前年同月比50%以上の増加率となった。
同倒産状況の概要は