「歩きスマホ」の経験、平均5割も20・30代は6割

  様々なサービスがオンライン化され、スマートフォンの世帯保有率も75.1%(総務省)となるなど、多くの人がインターネットを生活の一部として利用している。情報処理推進機構が13歳以上のパソコン・スマートデバイスのインターネット利用者を対象に実施した「情報セキュリティの倫理に対する意識調査」結果(有効回答数:パソコン・スマートデバイス各5000人)によると、「歩きスマホ」経験の割合は平均で49.8%となった。

 年代別にみると、「20代」(60.3%)、「30代」(61.6%)は平均の49.8%より10ポイント超高い。「10代」の「歩きスマホ」の経験者は57.1%と、20代、30代に次ぐ高さだった。また、歩きスマホの経験について最も高いのは「スマートデバイスの画面を見ながら街中や公共の施設内などを歩いた(歩きスマホをした)ことがある」(49.8%)、次いで「歩きスマホが原因の事故やトラブルを目撃したことがある」(14.5%)だった。

 「歩きスマホ」の理由(複数回答)は、「緊急性のある用件があった」(39.1%)、「注意していれば事故につながることはないから」(33.6%)、「特に理由はない」(22.7%)、「他人に迷惑をかけていないから」(12.8%)と続く。「注意していれば事故につながることはない」を年代別にみると、「30代」39.5%、「20代」38.0%、「10代」37.8%と続く。若者は、「歩きスマホ」をしていても、注意が十分に払われていると慢心している可能性がうかがえる。

 「歩きスマホ」をしない理由(複数回答)として、「注意していても事故につながる恐れがあるから」は平均40.2%だが、「20代」は25.8%と約15ポイントも低く、 加えて、「他人に迷惑をかけてしまうから」(平均53.6%)でも38.2%と最も低く、「20代」の「歩きスマホ」に対する問題意識が顕著に低い。ただし、「10代」、「30代」の意識も平均値より5ポイント程度低く、若い世代の意識は総じて低い結果となった。

 なお、歩きスマホで行っていたこと(複数回答)では、「地図アプリで現在位置を確認」が82.1%と最多、次いで「目的地に関する情報を調べていた」(43.4%)、「時計や鏡などの代わりとして使用」(41.7%)、「メールを確認」(41.3%)と続く。性別でみると、男性は「ニュースサイトなどでニュースをチェック」(平均19.6%)が5.6ポイント、女性は「時計や鏡などの代わりとして使っていた」が5ポイント全体に比べて高い。

 同調査結果は↓
https://www.ipa.go.jp/security/fy30/reports/ishiki/index.html