マイナビが、2024年３月卒業予定の全国の大学３年生、大学院１年生を対象に実施した「大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査」結果（有効回答数2267人）によると、10月時点でのインターンシップ累計参加率は前年比4.7ポイント増の82.7％で、前月に続き高い水準を維持している。また、開催期間は、半日のプログラムに参加した割合が69.1％と前月より10.7ポイント増加した。
夏季休暇が明けて授業が再開し、時間の調整が難しいなか、多くの学生が短期間のプログラムに参加しているようだ。また、有償インターンシップに「興味がある」と回答した学生は85.9％（「興味があり、参加経験がある（12.8％）」＋「興味はあるが、参加経験なし（73.1％）」）だったが、「参加したことがある」割合は14.7％（「興味があり、参加経験がある（12.8％）」＋「興味はないが、参加経験がある（1.9％）」）にとどまった。
文理別でみると、理系では「参加したことがある」割合が19.3％で文系よりも7.5ポイント高い。企業の実施状況をみると、特に建築、製造業で他の業界よりも日当が支払われる割合が高い傾向にある。技術系職種では他業界に先駆けてインターンシップを取り入れていた経緯や、就業体験の内容がより実践的であることから、技術系対象で有償インターンシップが行われる傾向が高いと推察される。
インターンシップ等の情報収集に「ＳＮＳを使っている」との回答割合は前年比4.5ポイント増の67.2％。「よく見るアカウント」や「検索ワード」を自由回答で聞いて分類した結果、「今、活動している就活仲間の情報」、「就活の参考になる情報・就活支援に関する情報」、「企業の情報」などが目立った。企業が採用サイトなどで公開している情報の文面だけでは得られない、働き方や社風などのリアル情報を求めてＳＮＳを活用しているようだ。
「企業情報」については主に公式アカウントを確認しているようだが、採用専用のアカウントだけでなく、企業が一般消費者などに向けて発信しているアカウントも含めて確認し、企業を多面的に理解しようとする姿勢がみられた。また、インターンシップ・就活準備専用のＳＮＳアカウントを「持っている」と回答した割合は前年比4.9ポイント増の16.4％で、「持っておらず、今後も作らない予定」は同▲6.4ポイント減の71.2％だった。
ＳＮＳの利用方法については、「今までも匿名や非公開で使っていたため見直しはしていない」が最多で41.2％、次いで「（見られて困ることはないので）今まで通り実名で利用している」が32.9％となり、７割以上の学生が特別な見直しはせず使い続けるようだ。他方で、「非公開設定にした」は15.3％、「実名で使うのをやめて、特定されないような名前・アイコンに変更した」は11.3％と少数だった。
同調査結果は