産業能率大学が従業員数6人以上の企業経営者を対象に実施した「社長が選ぶ今年の社長についての調査」結果(有効回答数433人)によると、2018年の「今年の社長」は、孫正義氏(ソフトバンクグループ)が3年連続で1位に選ばれた。以下、2位が豊田章男氏(トヨタ自動車)、3位が前澤友作氏(ZOZO)、4位が三木谷浩史氏(楽天)、5位が永守重信氏(日本電産)・ジェフ・ベゾス氏(アマゾン・ドット・コム)と続いている。
孫正義氏は、11月に発表された通信子会社の新規上場では国内の新規株式公開(IPO)や売出額が国内最大規模になる見通しが強まる中で「スケールの大きい経営が面白い」(48歳/男性/製造業/広島)、また、営業増益に貢献している「10兆円ファンド」からの積極的な投資に対しても「グローバルな視点で会社経営を進めていることと先見性を感じる投資に感銘」(63歳/男性/建設業/東京)といった声が集まった。
今回、初めてトップ10入りしたのは5人だった。ZOZOの前澤友作氏は前回の31位から大躍進し3位にランクイン。採寸用ボディースーツ「ZOZO SUIT」の300万枚無料配布などが話題を呼び、「これまでにない発想で事業を拡大」(37歳/男性/飲食店・宿泊業/宮城)、「IT時代に相応しい新たな購買市場を作った」(56歳/男性/サービス業/東京)などとする評価の声が集まった。
また、同じく前回31位から5位に飛躍したジェフ・ベゾス氏は、日本国内事業でも売上高1兆円を超え「小売の世界を変えた」(59歳/男性/情報通信業/福岡)と評価された。7位にランクインした八郷隆弘氏(本田技研工業)には、2017年に続いて2018年上半期も引渡し数世界首位を維持した小型ビジネスジェット機「ホンダジェット」の販売好調を受けて「着実に業績が上がっている」(61歳/男性/サービス業/群馬)と評価する声があった。
9位には初得票で井阪隆一氏(セブン&アイ・ホールディングス)が入った。コンビニエンスストア「セブン-イレブン」の国内店舗数2万店突破(日本の小売業で初)や傘下スーパーの構造改革の実施により、中間決算では売上・利益ともに同期間として過去最高に転じた。10位の大原孝治氏(ドンキホーテホールディングス)も今回初得票・初のトップ10入り。6月期の連結決算で29期連続の増収増益を達成した。
同調査結果は↓
http://www.sanno.ac.jp/research/fm3fav0000001j2z-att/president2018.pdf