東証一部上場企業の夏季ボーナス、4年ぶりに上向き

 労務行政研究所が発表した「東証一部上場企業の2018年夏季賞与・一時金(ボーナス)の妥協水準調査」結果(有効回答数127社)によると、全産業平均の支給額は1人平均74万6105円、同一企業でみた昨年夏季の妥結実績と比べると、金額で1万7399円の増加となり、対前年同期比2.4%増と、伸び率は4年ぶりに上向きに転じた。同時期(各年4月)集計で伸び率は、14年の5.7%増以降、17年0.0%まで3年連続で前年を下回っていた。

 産業別にみると、製造業(94社)の1人当たりの平均支給水準は77万2965円で、同一企業による対前年同期比は3.1%増となっている。業種別にみると、「紙パルプ」(対前年同期比▲3.3%、59万692円)と「郵送用機器」のうちの「造船」(同▲15.7%、49万4107円)以外の11業種はプラスの伸び。金額では、「輸送用機器」(88万2269円)が最も多く、うち「自動車」は108万1910円と100万円を超える。

 一方、非製造業(33社)は66万9594円、対前年同期比0.2%増と、かろうじてプラスの伸びとなった。業種別にみると、「建設」(対前年同期比0.6%増、78万5000円)や「情報・通信」(同2.2%増、79万6750円)、「電力」(同0.7%増、71万4833円)、「陸運」(同3.8%増、70万9756円)の4業種は前年より増加したが、「商業」(同▲4.5%、51万1688円)は唯一前年よりも減少した。

 また、支給月数としては、集計社数132社の平均で2.45ヵ月、同一企業で比較した場合、前年同期(2.39ヵ月)を0.06ヵ月上回った。最高は3.53ヵ月(前年同期3.66ヵ月)、最低は1.22ヵ月(同1.00ヵ月)だった。産業別にみると、製造業は109社平均で2.51ヵ月(同2.45ヵ月)、非製造業は23社平均で2.16ヵ月(同2.04ヵ月)。業種別では、最高が「自動車」の2.97ヵ月、最低が「造船」の1.83ヵ月だった。

 同調査結果は↓
https://www.rosei.or.jp/research/pdf/000072947.pdf