注目される「新型デリバリーサービス」~グルメ総研

 リクルートライフスタイルの外食市場に関する調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」が首都圏・関西圏・東海圏在住の男女を対象に実施した「『新型デリバリーサービス』についてのアンケート調査」結果(有効回答数8993人)によると、個別の飲食店からの出前ではなく、複数店舗のメニューから注文できる「新型デリバリーサービス」の利用経験は、全体としては「利用したことがある」との回答が18.8%だった。

 性年代別では、30代男性で「利用したことがある」という回答が28.3%と全性年代中で最も多く、2番目は30代女性が25.1%と、30代での利用経験が多かった。圏域別では、首都圏では20.9%と他圏域よりも多かったが、これは首都圏で出前の利用が盛んなことに加え、首都圏のみでサービスを提供している事業者があることから、サービスの普及度の違いで関西圏・東海圏よりも利用経験がある人が多かった可能性もありそうだ。

 「新型デリバリーサービス」の直近1ヵ月(調査対象月は2018年7月)の利用率は、「宅配・出前は利用していない」(87.1%)人が最も多いが、既存の「個別の店舗からの宅配・出前を利用した」の11.1%に対して、「新型デリバリーサービスを利用した」が3.0%という結果だった。両者ともに、年代が若いほど利用率が高く、また、圏域では首都圏が関西圏や東海圏より高い傾向があるなか、「新型デリバリーサービス」も同じ傾向にある

 「新型デリバリーサービス」を利用した理由(複数回答)は、「ジャンルを超えてたくさんのメニューの中から選べる」が43.9%と最も多く、メニューの豊富さが一番の魅力ととらえられている。次いで2位は「複数のお店の料理を比較して選べる」が27.8%、僅差の3位は「ポイントがたまるなどリピーターが優遇される」が26.9%。性年代別では、30代女性の53.6%が「ジャンルを超えてたくさんのメニューの中から選べる」と回答している。

 今後利用したいシーンや相手は、「個別の飲食店舗からの宅配・出前」、「新型デリバリーサービス」のいずれのサービスでも、シーンでは「夕食」、相手では「家族・親族」が最も多い。利用シーンでは「ホームパーティー」、「会社や団体・組織等のパーティー・宴会での利用」で、両サービスの利用意向が拮抗しているが、複数店舗のメニューから注文できる宅配・出前サービスは、パーティー・宴会向けのサービスとしての利用意向が強そうだ。

 同調査結果の詳細は↓
https://www.recruit-lifestyle.co.jp/uploads/2018/11/RecruitLifestyle_ggs_20181106.pdf