17年の海外在留邦人数は約135万人で過去最多を更新

 外務省が在外公館などを通じて実施した「海外在留邦人実態調査」結果によると、2017年10月1日時点で海外に在留する邦人総数は135万1970人で、前年より1万3493人(約1.0%)の増加となり、同統計を開始した1968年以降の過去最多を更新した。このうち、「長期滞在者」(3ヵ月以上の海外在留者のうち、いずれ日本に戻るつもり)は86万7820人で在留邦人全体の約6割を占め、「永住者」は48万4150人となっている。

 地域別の在留邦人数は、「北米」が約37%(49万6236人)を占め、1985年以降一貫して首位を維持している。次いで、「アジア」約29%(39万3276人)、「西欧」約16%(21万7049人)の順で、3地域で全体の8割を占めている。前年比では、「東欧・旧ソ連」約4.5%増、「大洋州」約4.2%増、「西欧」約1.8%増、「北米」約0.9%増となる一方、「アフリカ」は約4.3%減となった。

 国別の在留邦人数は、「米国」に約32%(42万6206人)、「中国」に約9.2%(12万4162人)がそれぞれ在留していて、両国で在留邦人の4割以上を占めている。以下、「オーストラリア」約7.2%(9万7223人)、「タイ」約5.4%(7万2754人)、「カナダ」約5.2%(7万25人)となっており、これらの上位5ヵ国で全体の約6割を占めている。増加傾向にあった中国では、2012年をピークに在留邦人の減少が続いている。

 なお、外務省が在外公館などを通じて実施した「海外進出日系企業実態調査」の結果、2017年10月1日時点で海外に進出している日系企業の総数(拠点数)は、7万5531拠点で、前年より3711拠点(約5.2%)の増加となり、同統計を開始した2005年以降の過去最多を更新した。このうち、「現地法人化された日系企業」が約48%、「現地法人化されていない日系企業」が約7.1%、「区分不明」が約45%となっている。

 国別では、「中国」に約43%(3万2349拠点)、「米国」に約11%(8606拠点)がそれぞれ進出しており、両国で日系企業の半数以上を占めている。以下、「インド」約6.4%(4805拠点)、「タイ」約5.2%(3925拠点)、「インドネシア」約2.5%(1911拠点)、「ベトナム」約2.4%(1816拠点)の順。前年比では、「タイ」約120%(2142拠点)、「韓国」約36%(250拠点)、「モンゴル」約32%(122拠点)などが大きく増加している。

 同調査結果は↓
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_006071.html