博報堂の生活総研が、首都・名古屋・阪神在住の20~69歳の男女の消費者1500名を対象に9月に実施した「来月の消費予報」によると、10月の消費意欲指数は44.4点で、前月比は-1.4ポイント、前年比でも-2.1ポイントでともに低下した。「特に買いたいモノ・利用したいサービスがある」人の割合は26.6%で、前月比では+3.4ポイントと大幅に上昇し、前年比でも+0.9ポイントとやや上昇した。
消費意欲指数は、調査パネルの一般生活者1500名に対し、「消費意欲(モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求)が最高に高まった状態を100点とすると、あなたの来月(10月)の消費意欲は何点ぐらいか」と質問したもの。10月の消費意欲指数は、前月と同水準で推移することが多いが、過去5年間の10月として最も低い数値となった。
消費意欲指数の理由(自由回答)をみると、前月と比べて消費にポジティブな回答(9月291件→10月360件)は増加し、ネガティブな回答(9月888件→10月872件)は横ばいとなった。具体的には、ポジティブな回答で、「(秋服が欲しい・食欲の秋など)季節的な意欲向上」が増加している。ネガティブな回答では、「金銭的な理由で節約・我慢」が増加し、「暑い季節は出かけたくない」が減少した。
また、前年と比べると、消費にポジティブな回答(23年10月322件→24年10月360件))増加し、ネガティブな回答(23年10月888件→24年10月872件)は横ばいとなった。具体的には、ポジティブな回答で、「(自分へのご褒美など)満足のため」がやや増加。ネガティブな回答では、「今月までに多く使った反動で節約」が増加。また、「物価高・値上げ・円安」は前年から減少しつつも、前月からは微増しており、依然高い水準となっている。
16カテゴリー別の消費意向をみると、前月比では「食品」、「ファッション」、「旅行」の3カテゴリーが20件以上増加した。一方、前年比では、「外食」、「ファッション」、「日用品」、「スマートフォン・携帯電話」、「書籍・エンタメ」の5カテゴリーが20件以上減少した。「食品」、「ファッション」、「旅行」といった秋らしいカテゴリーでは前月より消費意向が高まりそうだが、前年からは幅広いカテゴリーで低下することが予想される。
同調査結果は