食に関する志向、「経済性志向」が3半期連続40%超え

 日本政策金融公庫が全国の20歳代〜70歳代の男⼥2000⼈を対象に7月に実施した「消費者動向調査」結果によると、食に関する志向は、2024年1月調査に引き続き「経済性志向」、「健康志向」、「簡便化志向」が3大志向となった。「経済性志向」(44.2%、前回比+3.4ポイント)は、調査を開始した2008年以降で最高となった。3半期連続で 40%を超え、高い水準を維持している。

 「経済性志向」を選んだ理由は、「物価が上昇しているため、お⾦をかけられない」(44.6%)がすべての年代で最も高く、次いで「コストパフォーマンスを意識し、他の好きなことにお⾦を使いたい」(14.0%)、「将来や⽼後のために、お⾦をかけず貯蓄を増やしたい」(13.0%)の順。年代別では、20代の「コストパフォーマンスを意識し、他の好きなことにお⾦を使いたい」(26.8%)との回答割合が他の年代と比較して高くなった。

 「健康志向」を選んだ理由は、「自身や家族の健康状態に改善すべきところがある」(25.7%)が最も高く、次いで「健康でいることが最も経済的」(22.6%)、「既に健康的な状態であり、今後も健康を維持したい」(22.5%)の順。年代別では、20代は「今後も健康を維持したい」、30代は「今よりもっと健康的な状態になりたい」、40~60代は「健康状態に改善すべきところがある」など、年代ごとに異なる結果となった。

 国産品、輸⼊品の価格に対するイメージを品目別にみると、国産品が「高いと感じる」との回答割合では、「牛肉」(71.0%)、「果物」(62.7%)、「魚介類」(52.1%)の順。輸⼊品が「安いと感じる」との回答割合では、「鶏肉」(45.3%)、「豚肉」(40.0%)、「牛肉」(37.9%)の順だった。国産品と輸⼊品で「高いと感じる」割合に最も差が大きい品目は「牛肉」(52.5ポイント)で、最も差が小さい品目は「加工食品」(19.3ポイント)となった。

 普段購入している生鮮食品や加工食品等について、ここ1年ほどの間に「値上げを実感している」との回答割合は96.9%、うち65.9%は値上げを受けて「消費行動は変化した」と回答。食料品の値上げに伴う消費行動の変化として、「安い価格帯の商品に変えたものがある」(64.9%)が最も高く、次いで「購入量を減らしたものがある」(56.3%)、「まとめ買いなど割安になる分量で購入することにしたものがある」(42.7%)の順となった。

 「安い価格帯の商品」に変えた品目は「パン」(37.2%)が最も高く、「購入量を減らした」品目は「牛肉」(53.3%)が最も高くなった。

 同調査結果は

https://www.jfc.go.jp/n/release/pdf/topics_240912a.pdf