24年末タクシー配車アプリ利用者数1664万人と推計

 ICT総研が発表した「2024年タクシー配車アプリ・ライドシェア利用動向調査」結果によると、全国ハイヤー・タクシー連合会の統計によれば2021年度末のタクシー総車両台数は約20.9万台だった。ピーク時の2007年度には26.7万台だったが、15年間で22%ほど減少している。タクシー業界を取り巻く環境は厳しさを増している市場環境下で、ここ数年で利用者が急増しているのがタクシー配車アプリを活用したサービスだ。

 ICT総研の需要予測では、2024年末の日本国内のタクシー配車アプリの利用者数(ユニークユーザー数)は1664万人と推計される。利用者数はアプリの普及と配車サービス登録車両の拡大により今後も増加傾向で、2025年末に1775万人、2026年末に1915万人、2027年末に2055万人になると予測。ライドシェアサービスの利用者数は2024年末に81万人、2027年末に452万人に増加すると見込まれる。

 今回のWebアンケート調査の結果では、最近1年以内にタクシー配車アプリを使って配車サービスを利用したことのある人は889人、利用したことがない人は3466人だった。利用者は20代~40代が約74%を占めている。アンケートを実施した4355人のうち利用率は20.4%。約8割の人がまだ利用経験が無いが、3年前の調査時点の利用率14.8%から5.6ポイント増加しており、今後も需要が拡大する見込みだ。

 タクシー配車アプリの利用別(複数回答)では、「GO」の利用者が最も多く545人。次いで、「DiDi」が290人、「UberTaxi」が僅差で229人と続く。以下、「S.RIDE」126人、「フルクル」87人、「MKタクシースマホ配車」84人、「タクシー東京無線」61人、第一交通「モタク」62人、「らくらくタクシー」46人となった。タクシー配車アプリを月1回以上利用している人の比率は5割以上となっている。

 利用しているタクシー配車アプリの利用満足度は、満足度ポイントが高い順にトップは「らくらくタクシー」で76.1ポイント、2位は「第一交通モタク」で73.1ポイント、3位は「UberTaxi」で72.8ポイント。上位3サービスに次いで、4番目に高かったのが「S.RIDE」で70.6ポイント、「GO」が70.5ポイント、「DiDi」が69.6ポイントと続いている。利用者数上位4サービスの中では、「UberTaxi」の顧客満足度が最も高い結果となった。

 一方、ライドシェアサービスについて「知っている」と回答した人は4355人中56.8%だった。ライドシェアサービスとは、自家用車を所有する個人がサービスの利用者に空いている座席を提供し、相乗りする形で移動するサービス。国内の認知度はまだ約6割程度にとどまっているが、今後はタクシーアプリ上のオプションやライドシェア専用のアプリなどでライドシェアサービスを目にする機会が増え、認知度と需要が高まることが期待される。

 同調査結果は

https://ictr.co.jp/report/20240604.html/