6月の消費意欲指数43.4点、過去5年の同月最低値

 博報堂の生活総研が、首都・名古屋・阪神在住の20~69歳の男女の消費者1500名を対象に5月に実施した「来月の消費予報」によると、6月の消費意欲指数は43.4点で、前月比は-3.6ポイント、前年比でも-2.9ポイントとともに大幅に低下した。また、特に買いたいモノ・利用したいサービスがある人の割合は、全体では前月比は-3.2ポイント、前年比でも-0.8ポイントとともに低下して25.8%となった。

 消費意欲指数は、調査パネルの一般生活者1500名に対し、「消費意欲(モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求)が最高に高まった状態を100点とすると、あなたの来月(6月)の消費意欲は何点ぐらいか」と質問したもの。例年6月は、大型連休と夏休みの狭間で消費意欲指数が低下する月。今年も前月比、前年比でとも大幅に低下しており、過去5年間の6月として最も低い数値となった。

 消費意欲指数の理由(自由回答)をみると、前月と比べて消費にポジティブな回答(5月392件→6月287件)は大きく減少し、ネガティブな回答(5月827件→6月934件)は大きく増加した。具体的には、ポジティブな回答で、「(大型連休があるなど)季節的な意欲向上」や「(旅行など)出費の予定・欲しいものがある」が減少している。ネガティブな回答では、「5月までに多く使った反動で節約」が増加した。

 前年と比べても、消費にポジティブな回答(23年6月335件→24年6月287件)は減少し、ネガティブな回答(23年6月914件→24年6月934件)はやや増加している。具体的には、ポジティブな回答で、「(旅行など)出費の予定・欲しいものがある」(同171件→119件)が減少した。ネガティブな回答では、「これまでの出費や今後の出費予定のために我慢」(同147件→174件)がやや増えている。

 大型連休を経て出費を抑えようとする6月らしい動きに加えて、物価高の影響が重なり、6月の消費意欲は例年より低下しそうだ。16カテゴリー別の消費意向をみると、前月比では「日用品」が20件以上増加し、「旅行」、「ファッション」、「書籍・エンタメ」が20件以上減少。前年比では20件以上増加したカテゴリーはなく、日用品以外の幅広いカテゴリーで消費意向が低下していることがうかがえる。

 同調査結果は

https://seikatsusoken.jp/shohiyoho/2024-06/