3人に1人が「社長への不満等から転職を考えた」

 株式会社あしたのチームが全国の中小企業で働く20代~40代の社員300人を対象に実施した「中小企業社員300人に聞いた“ウチの社長”調査」結果によると、社員の3人に1人以上となる37.3%が「社長への不満や不信感から転職を考えたことがある」と回答したことが分かった。「考えが古い」が64.6%、社長に「労働に関する価値観・考え方」を変えてほしいも2割など、時代遅れな社長の実態も明らかになっている。

 中小企業の社員が自社の社長に対して評価していないこと(複数回答)は、1位は「後継者の育成」52.7%と創業社長が多い中小企業ならではの評価となったが、2位「社会や技術革新」(44.7%)、3位「女性管理職登用など女性活躍への貢献」(44.0%)と、時代の流れに追いつくことに対して社長への期待が高いようだ。一方、「働きやすさの整備」や「顧客の信頼獲得」、「売上への貢献」などは4割以下にとどまり、過半数の社員が評価している。

 社長への評価の影響として「社長への不満や不信感から転職を考えたことがあるか」を聞いたところ、社員の3人に1人以上となる37.3%が「ある」と回答。「社長への不満や不信感による周囲の退職者」も30.0%と、“社長により社員が辞めている”という実態も浮かび上がった。また、50.3%が「会社へのエンゲージメント」、47.0%が「社長へもエンゲージメントがある」と回答し、社長の影響力は大きいことがうかがえた。

 社長の考えが古いと感じることでは、「よくある+たまにある」が64.6%と過半数が「社長の考えが古いと感じる」と回答。古いと感じる人が社長にアップデートしてほしいことこと(複数回答)は、トップが「労働に関する価値観・考え方」(26.3%)、以下、「社長自身の言動」(25.8%I、「自らを客観視する力」(20.1%)、「デジタル対応」(18.6%)など、時代の流れに合わせて変化や革新を社長に求める社員からの期待の声が多い。

 最後に会社について、トップダウンの企業文化や硬直的な組織運営などの古い体質を揶揄するJTC(ジャパニーズ・トラディショナル・カンパニー)という言葉を最近目にすることが多くなったが、自社は「JTC(伝統的な日本企業)」だと思うと回答したのは合計41.7%。自社について「ここが古い」と思うことは、「給与体系」(21.7%)、「人事に関する制度」(17.0%)、「就業規則」(15.7%)など、人事や評価に関することが上位を占めた。

 同調査結果は

https://www.ashita-team.com/news/20240404-2/