明治安田総合研究所が20歳以上69歳以下の男女1800人を対象に実施した「働き方に関するアンケート調査」結果によると、現在の仕事について「満足している・計」と回答した人は60.9%と約6割の人が満足しているという結果だった。男女別にみると、女性が63.2%、男性が58.6%と、女性のほうが高くなっている。普段の仕事でワークライフバランスが取れているかどうかでは、「取れている・計」が66.4%と6割以上となった。
仕事を選ぶ上で重視すること(3つまで選択)は、「収入」(64.3%)が最も多く、次いで「仕事内容」(57.7%)、「やりがい」(36.6%)が続く。男女別にみると、「やりがい」は男性では43.7%と4割以上の回答となっている一方、女性は29.4%と3割未満にとどまっている。そうしたなか、女性は「勤務時間」(35.8%)、「勤務地」(29.2%)が男性に比べそれぞれ10ポイント程度高く、やりがいよりも、勤務形態をより重視しているようだ。
現実的に目指したい年収では、「500万円以上」を希望した人が全体の約4割。男女別かつ職業別の内訳をみると、「会社員(正社員)」では、年収500万円以上を望んでいる男性が68.4%いる一方、女性は44.5%と、男性と女性で実現したい年収に開きがあった。また、昇進の意向では、「昇進したい・計」が32.1%、「昇進したくない・計」が67.9%と、全体の2/3以上の人が昇進したくないと考えているようだ。
テレワークの意向では、「希望する・計」が38.5%、「希望しない・計」が61.5%で、約6割の人が希望しないという結果に。年代別では、20代・30代では約5割の人がテレワークを希望する一方で、40代以降になると希望割合が減少していく。また、テレワーク実施状況をみると、「実施している・計」が23.6%、「実施していない・計」が76.4%となり、希望通りにテレワークを実施できていない状況が浮かび上がる。
なお、パート・アルバイトで働く人(配偶者あり・年収200万円未満)のうち、50.2%と約5割の人が「年収の壁」を意識して「就業調整を行なっている」と回答。特に50代では、66.2%と7割近くが「年収の壁」を意識して就業調整を行っているようだ。「年収の壁」とは一般的に、配偶者の扶養に入っているパートタイム勤務の人の年収が一定水準を超えた場合に、社会保険料負担の発生や税負担の増加で手取り収入が減ることを指す。
同調査結果は
https://www.myri.co.jp/research/report/pdf/myilw_report_2023_03.pdf