博報堂の生活総研が、首都・名古屋・阪神在住の20~69歳の男女の消費者1500名を対象に11月に実施した「来月の消費予報」によると、12月の消費意欲指数は55.3点で、前月比は+7.9ポイントと大幅に上昇、前年比でも+0.9ポイントとやや上昇した。また、特に買いたいモノ・利用したいサービスがある人の割合は、全体では前月比は+9.9ポイント、前年比でも+2.7ポイントと上昇して39.3%となった。
消費意欲指数は、調査パネルの一般生活者1500名に対し、「消費意欲(モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求)が最高に高まった状態を100点とすると、あなたの来月(12月)の消費意欲は何点ぐらいか」と質問したもの。クリスマスや年末年始を控える12月は、1年で最も消費意欲指数が高まる月。今年も前月比では2023年の最高値となり、前年比でも、最近5年間では2021年に次ぐ2番目に高い指数となっている。
消費意欲指数の理由(自由回答)をみると、前月と比べて消費にポジティブな回答(11月363件→12月588件)が増加し、ネガティブな回答(11月867件→12月660件)は減少した。具体的にポジティブな回答では、「(クリスマス・年末年始の買い物など)季節的な意欲向上」、「(ボーナスなどで)金銭的に余裕がある」が増加。ネガティブな回答では、「欲しいものがない・意欲がない」、「他の出費・出費予定のために控える」が減少している。
前年と比べると、消費にポジティブな回答(22年12月557件→23年12月588件)は増加し、ネガティブな回答(22年12月717件→23年12月660件)は減少。具体的にポジティブな回答では、「季節的な意欲向上」が増加している。ネガティブな回答では、「金銭的な理由で節約・我慢」、「物価高・値上げ・円安」が減少。長引く物価高の影響はあるものの、クリスマスや年末年始に向けた12月らしい消費意欲の高まりが期待できそうだ。
また、「特に買いたいモノ・利用したいサービスがある」人の16カテゴリー別の消費意向をみると、前月比では「食品」、「外食」、「飲料」などの9カテゴリーで、前年比では「食品」、「外食」の2カテゴリーで20件以上増加している。一方、20件以上減少したカテゴリーは、前月比・前年比ともにない。クリスマスや忘年会、お正月といったイベントに向け、“食”を中心とした幅広いカテゴリーで消費意向が高まりそうだ。
同調査結果は
https://seikatsusoken.jp/wp/wp-content/uploads/2023/11/202312.pdf