東京商工リサーチが発表した「雇用調整助成金の不正受給企業調査」結果によると、
全国の労働局が10月31日までに公表した「雇用調整助成金」等の不正受給の件数が、803件に達することが分かった。公表企業数は、2度公表された4社を含め、 799社(個人企業含む)で、不正受給金額は総額243億4940万円となった。調査は、799社のうち、同社の企業データベースに登録された586社を対象に分析したもの。
新型コロナ感染拡大に伴う雇用維持のため、従業員への休業手当を助成する雇調金だったが、飲食業、建設業をはじめ、不正受給の業種が広がっている。前回調査(2023年8月31日公表分)から2ヵ月で、133件が新たに公表された。10月に月次では最多の97件が公表され、時間の経過とともに不正発覚が増えている。各都道府県の労働局が公表した雇調金等の月別の件数は、2021年2月の初公表から1年余りは一ケタ台で推移した。
しかし、2022年6月(15件)から波はあるが、右肩上がりで推移。2023年10月は複数月の支給決定取消分をまとめたためでもあるが、最多の97件が公表された。不正受給の内訳は、「雇調金」だけの受給が432件と半数(構成比53.7%)を超えた。また、パートやアルバイトなど雇用保険被保険者でない従業員の休業に支給される「緊急雇用安定助成金」のみは127件(同15.8%)で、両方の支給を受けたのも244件(同30.3%)と3割にのぼる。
雇調金等の不正受給を公表された799社のうち、分析可能な586社を産業別にみると、「サービス業他」が259社(構成比44.1%)で最多、「建設業」75社(同12.7%)、「製造業」65社(同11.0%)と続く。業種別では、「飲食業」が79社(同13.4%)で最多。次いで、「建設業」が75社で迫り、人材派遣業を含む「他のサービス業」50社と、経営コンサルティング業などの「学術研究,専門・技術サービス業」47社は前回順位から入れ替わった。
創業年月、もしくは法人設立年月から起算した公表月時点での“業歴”別では、最多が「10年以上50年未満」の252社で、全体の4割超(構成比43.0%)を占めた。次いで、「5年以上10年未満」が146社(同24.9%)、「5年未満」が100社(同17.0%)、「50年以上100年未満」が72社(同12.2%)の順。業歴100年以上の老舗企業も16社(同2.7%)あった。業歴10年未満は246社(同41.9%)で、4割を占めた。
同調査結果は