厚生労働省はこのほど、第18回(2022年)「中高年者縦断調査(中高年者の生活に関する継続調査)」結果を公表した。同調査は、2005年10月末に50~59歳だった全国の男女を対象に毎年実施。今回調査では、第1回調査から協力が得られた1万6043人について集計。調査対象者の年齢は67~76歳となっている。調査結果によると、今回調査で「仕事あり」の者のうち、27.2%が「75歳以降でも仕事をしたい」と考えていることが分かった。
まず、第1回調査(2005年)から17年間の世帯構成の変化をみると、「夫婦のみの世帯」は、第1回 21.4%から第18回47.3%と増加。一方、「三世代世帯」は、同22.4%から10.2%、「親なし子ありの世帯」は、同39.5%から23.8%に減少している。また、第1回の世帯構成別に第18回の世帯構成をみると、「夫婦のみの世帯」に変化した割合は、「親なし子ありの世帯」が46.7%、「親あり子なしの世帯」が42.8%と高くなっている。
17 年間の就業状況の変化をみると、「正規の職員・従業員」は、第1回の38.6%から第18回は2.6%へと減少。また、「自営業主、家族従業者」は同15.3%から11.9%、「パート・アルバイト」は、同17.0%から14.1%と減少傾向だ。また、第1回で「仕事をしている」者について、性別に第18回の就業状況をみると、男の「(第1回)正規の職員・従業員」では41.7%が第18回も仕事をしている。
そのうち、「(第18回)パート・アルバイト」の15.8%、「同労働者派遣事業所の派遣社員、契約社員・嘱託」の9.3%の割合が高い。女の「(第1回)パート・アルバイト」では 33.3%が第18回も仕事をしており、「(第18回)パート・アルバイト」27.5%の割合が高い。また、第18回調査時に「仕事あり」の者のこれからの仕事の希望をみると、「仕事をしたい」は「68~69 歳になったときの仕事の希望」では 80.3%だった。
さらに、「70~74歳になったときの仕事の希望」では59.1%、「75歳以降になったときの仕事の希望」では27.2%となっている。「仕事をしたい」者が希望している仕事のかたちは、「68~69歳になったときの仕事の希望」、「70~74歳になったときの仕事の希望」では、「雇われて働く(パートタイム)」が35.7%、23.9%、「75歳以降になったときの仕事の希望」では「自営業主」が8.9%と最も多くなっている。
同調査結果の概況はhttps://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/judan/chukou23/dl/gaikyou.pdf