11月消費意欲指数47.4点、前月から緩やかに上昇

 博報堂の生活総研が、首都・名古屋・阪神在住の20~69歳の男女の消費者1500名を対象に10月に実施した「来月の消費予報」によると、11月の消費意欲指数は47.4点で、前月比は+0.8ポイント、前年比でも+1.6ポイントとともに上昇した。また、特に買いたいモノ・利用したいサービスがある人の割合は、全体では前月比は+3.7ポイント、前年比でも+1.1ポイントと上昇して29.4%となった。

 消費意欲指数は、調査パネルの一般生活者1500名に対し、「消費意欲(モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求)が最高に高まった状態を100点とすると、あなたの来月(11月)の消費意欲は何点ぐらいか」と質問したもの。11月は、前月から消費意欲指数が微増することが多く、今年も前月比+0.8ポイントと緩やかに上昇し、前年比でも+1.6ポイントと上昇した。

 消費意欲指数の理由(自由回答)をみると、前月と比べて消費にポジティブな回答(10月322件→11月363件)は増加し、ネガティブな回答(10月888件→11月867件)はやや減少した。具体的にポジティブな回答では、「(旅行など)出費の予定・欲しいものがある」、「秋服・冬服がほしい」が増加。ネガティブな回答では、「年末年始のために我慢」が増加した一方、「物価高・値上がり・円安」は依然高い水準であるものの、前月より減少している。

 前年と比べると、消費にポジティブな回答(22年11月337件→23年11月363件)はやや増加、ネガティブな回答(22年11月913件→23年11月867件)は減少となった。具体的にポジティブな回答では、「(旅行など)出費の予定・欲しいものがある」がやや増加した程度で、他に目立って増減したものはない。ネガティブな回答では、「物価高・値上がり・円安」が、物価高への懸念が急拡大した前年からは減少している。

 年末に向けての節約意識が高まり、物価高への懸念も拭えていないが、11月らしい旅行や秋・冬物の服への意欲は感じられ、消費意欲は緩やかに高まりそうだ。また、「特に買いたいモノ・利用したいサービスがある」人の16カテゴリー別の消費意向をみると、前月、前年と比べて、「外食」、「ファッション」、「旅行」、「書籍・エンタメ」など、秋らしいカテゴリーを中心に、消費意向が高まりそうだ。

 同調査結果は

https://seikatsusoken.jp/wp/wp-content/uploads/2023/10/202311.pdf