博報堂生活総合研究所はこのほど、生活者が選ぶ“2024年ヒット予想”を発表した。今年、世の中で注目されたと思われる商品やサービス、コンテンツなどを生活者に提示し、「2024年以降、ヒットしそう/話題になりそう」と思うかを調査。同レポートは、「そう思う」「ややそう思う」という予想の強弱を反映するよう結果をポイント化したランキングと、ヒット予想の理由を分析しまとめたもの。
それによると、“2024年ヒット予想”のキーワードは【新・手ざわり感】となった。新型コロナウイルス感染症が23年5月に5類に移行したのち、国内旅行をはじめ、夏祭りや花火大会など人が集まる活動が盛んに行われている。物価高騰という生活課題を引きずりながらも、調査結果からは、生活者がこの先も積極的に行動や生活を広げていく意欲や期待がみてとれる。
ヒット予想の上位をみると、1位「QRコード決済」、2位「国内旅行」、3位「日傘」となった。上位からは、社会インフラ的な技術/仕組み/制度や、創意に富んだ価値を提供する商品・サービスに目を向けていることがうかがえる。コロナ禍前の生活の単なる復活ではなく、コロナ禍を経て進化したリアル体験を提供してくれるモノ・コトを求めている様子だ。同リリースでは、その【新・手ざわり感】を5つの視点から紹介している。
ランキング分析による【新・手ざわり感】の5つの視点は、(1)「快適なインターフェース」がつくる、新・手ざわり感、(2)「新鮮な光景」を体感する、新・手ざわり感、(3)「酷暑を乗り切る快適性」をもたらす、新・手ざわり感、(4) 「進化した自分に出会う」、新・手ざわり感、(5)「時間の質を変える」、新・手ざわり感。例えば(1)では「QRコード決済」。身近な決済が「ピッ」と小気味よく進む快適さが行政サービスなどにさらに広がっていくとの予想だ。
(2)の「新鮮な光景」を体感する、新・手ざわり感では、「国内旅行」(2位)、「夏祭り/盆踊り/花火大会」(3位)、「海外旅行」(7位)。「東京ディズニーシー・ファンタジースプリングス」(18位)もランクイン。また(3)の「酷暑を乗り切る快適性」をもたらす、新・手ざわり感では、常態化する夏の酷暑への対処として、 「日傘」が3位、「ハンディファン」が13位。日傘は、「使ってみたら快適」との実感で男性にも広がりをみせている。
さらに(4)の「進化した自分に出会う」、新・手ざわり感では、「メンズ美容」(10位)、「ひとり○○/ソロ○○」(16位)、「リモート副業」(22位)。自分と向き合い、自分の新たな可能性を広げる商品や行為だ。(5)の「時間の質を変える」、新・手ざわり感では、「コンビニジム」(20位)は空き時間の活用、「TVer」(21位)は時間のシフト、「ほったらかし家電」(22位)時間の並行利用。時間の質を変えるさまざまなアプローチが注目を集めている。
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