食に関し「健康志向」の回答者は果物の購入率が高い

 日本政策金融公庫が発表した消費者動向調査における「果物の購入についての特別調査」結果(有効回答数2000人)によると、最近1年間で購入した果物について家庭用と贈答用に分けて聞いたところ、家庭用では「バナナ」(66.8%)と「りんご」(61.9%)を購入したとする回答割合が6割を超えた一方で、約2割(18.8%)が「(家庭用の)果物は購入しない」と回答した。

 贈答用では「メロン」(11.0%)や「さくらんぼ」(8.0%)を購入したとする回答割合が高かったが、約7割(67.9%)は「(贈答用の)果物は購入しない」と回答した。最近1年間で購入した果物(家庭用)について年代別にみると、「購入あり」とした割合は70代が最も高く、おおむね年代が低くなるほど割合が低くなる傾向がある。「購入あり」と回答した果物(複数回答)では、20代を除くすべての年代で「バナナ」が最も高くなった。

 最近1年間で購入した果物(家庭用)について食の3大志向別(通常設問である「食の志向」についての調査で上位3項目となる「経済性志向」、「健康志向」、「簡便化志向」と回答した者)で分析したところ、「購入した」と回答した割合はすべての果物について「健康志向」の回答者が最も高くなった。「果物は購入しない」との回答割合は「簡便化志向」(24.8%)の回答者が最も高く、「健康志向」(14.1%)の回答者が最も低くなった。

 家庭用に購入した果物について、その果物を購入した理由(複数回答)については、「美味しい」、「手ごろな価格」、「季節感や旬を楽しめる」、「国産が多い」などが上位となった。最も購入率の高かった「バナナ」は、「手頃な価格」をはじめ5つの購入理由で最も上位となった。「メロン」や「マンゴー」は、「高級感がある」という購入理由別では他の果物よりも高くなった。

 最近1年間で購入した果物(贈答用)について回答者の居住する地域別にみると、北海道の「メロン」(18.5%)、東北の「さくらんぼ」(13.2%)、「りんご」(17.6%)、九州・沖縄の「マンゴー」(10.2%)、中国の「梨」(9.6%)、四国の「みかん」(8.9%)など、その地域の特産である果物の購入率が高い傾向となっている。

 同調査結果は

https://www.jfc.go.jp/n/release/pdf/topics_231012a.pdf