10月消費意欲指数46.6点、例年通り前月と同水準に

 博報堂の生活総研が、首都・名古屋・阪神在住の20~69歳の男女の消費者1500名を対象に9月に実施した「来月の消費予報」によると、10月の消費意欲指数は46.6点で、前月比は-0.6ポイント、前年比でも-0.4ポイントとともに横ばいとなった。また、特に買いたいモノ・利用したいサービスがある人の割合は、全体では前月比は+0.9ポイントとなったが、前年比では-4.4ポイントと低下して25.7%となった。

 消費意欲指数は、調査パネルの一般生活者1500名に対し、「消費意欲(モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求)が最高に高まった状態を100点とすると、あなたの来月(10月)の消費意欲は何点ぐらいか」と質問したもの。10月の消費意欲指数は、前月と同水準で推移することが多く、今年も前月比で-0.6ポイント、前年比でも-0.4ポイントとともに横ばいとなっている。

 消費意欲指数の理由(自由回答)をみると、前月と比べて消費にポジティブな回答(9月302件→10月322件)はやや増加し、ネガティブな回答(同880件→月888件)は横ばいとなった。具体的にポジティブな回答では、「(秋物の服が欲しい、食欲の秋など)季節的な意欲向上」が増加。ネガティブな回答では、「金銭的理由で節約・我慢」、「物価高・値上がり・円安」が増え、「欲しいものがない・意欲がない」は減っている。

 前年と比べると、消費にポジティブな回答(22年10月376件→23年10月322件)は減少し、ネガティブな回答(同832件→23年10月888件)は増加した。具体的にポジティブな回答では、「(季節もの以外で、買い物など)出費の予定・欲しいものがある」が減少している。ネガティブな回答では、「今後の出費予定のために我慢」、「物価高・値上がり・円安」が増加している。

 秋物などへの意欲は高まっているものの、物価高も影響して前年・前月よりさらに引き締め意識が強まっており、10月の消費意欲は例年同様に前月並みとなりそうだ。また、「特に買いたいモノ・利用したいサービスがある」人の16カテゴリー別の消費意向をみると、前月と比べ、衣や食など秋らしいカテゴリーでは消費意向が高まりそうだが、前年と比べると、電化製品や食などを中心に低下しそうだ。

 同調査結果は

https://seikatsusoken.jp/wp/wp-content/uploads/2023/09/202310.pdf