6月成立の「認知症基本法」を約65%が「知らない」

 太陽生命少子高齢社会研究所が発表した「認知症に関する調査」結果(有効回答数1000人)によると、去る6月に認知症の人が尊厳を保持しつつ希望をもって暮らすことができることを掲げた「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」が成立したが、同法の認知度は、約65%が「認知症基本法そのものを知らない」という結果となり、内容について「よく理解している」、「それなりに理解している」人は 7.8%にとどまった。

 また、「自分が中心となって認知症の人を介護したことのある」(5.4%)、及び「自分が中心ではないが認知症の人を介護したことのある」(9.6%)の割合の合計は15.0%となった。「認知症の人を介護した経験」別に認知症基本法の認知度をみると、認知症介護経験者(自分中心)の半数近くは認知症基本法の存在を知ってはいるものの、認知症介護経験者(自分中心)以外では認知症基本法そのものを知らないと回答した人のほうが多かった。

 認知症の人にとって「日常生活・社会生活を営むうえで障壁となっている」と感じたものや出来事はあるかを尋ねたところ、「そのようなことを考えたことがない」と回答した人が 65.2%となった。「認知症の人を介護した経験」別にみると、介護・被介護未経験者の中では「考えたことがない」の割合が73.0%と7割を超えている。認知症の人との接点の無いかぎりは、「障壁」について考える機会が少ないことがうかがえる。

 認知症に関する理解度について、理解している(「よく理解している」と「それなりに理解している」の合計)の回答が最も多かった項目は「症状」(50.8%)だった。「認知症の人の割合」についての「よく理解している・それなりに理解している」回答は9.0%と1割未満にとどまったことから、2025年問題のような認知症者の増加が見込まれる日本の現状についても十分に知られていない可能性が考えられる。

 「認知症」と聞いて思いつくイメージ(自由回答)の内容の分類を行った結果、「物忘れ」(19.8%)、「徘徊・行方不明」(16.4%)、「年寄り」(12.5%)、「覚えられない等の記憶力の低下」(10.6%)など、認知症の【症状】に関する回答が上位に集まっている。また、自由回答の内容を「ネガティブ」、「ポジティブ」、「ニュートラル」、「特になし・わからない」の4つに分類した結果、「ネガティブ」なイメージの回答が82.4%と8割を超えた。

 同調査結果は↓

https://www.taiyo-seimei.co.jp/wr2/pdf/press_article/2023/c1lqbg0000000hwk-att/20230919_2.pdf