コロナ5類移行に伴う社会の変化が健康に大きく影響

 明治安田生命保険が、厚生労働省が毎年9月に実施している「健康増進普及月間」にあわせて実施した「健康に関するアンケート調査」結果(有効回答数5640人)によると、コロナ5類移行後に「健康への意識が高まった」人は3人に1人以上(34.9%)となった。コロナに罹患して重症化するケースも多数あるなど、コロナ禍で健康でいることの大切さが社会に浸透して、5類移行後も健康への意識が高まっているということが推測される。

 健康を意識した行動(複数回答)については、昨年までは「手洗い・消毒」など感染対策の割合が最も高かったのに対し、今年は「食事・栄養に気を配る」(66.4%)、「睡眠を十分にとる」(62.7%)、「運動・スポーツを行う」(55.8%)など生活・運動習慣の割合が大幅に増加している。感染しないようにという“守り”の意識から、今よりもっと健康になりたいという“攻め”の意識へと変化していることがうかがえる。

 コロナ禍中に健康づくりのための運動を開始した人は約4割(38.4%)。そのうち8割以上(85.1%)の人が、コロナ5類移行後も継続・継続している。運動で最も多いのは「ウォーキング・ジョギング等」(92.0%)、 次いで「サイクリング」(89.2%)、「ゴルフ」(88.8%)。これら継続している運動のキーワードとして、“ソーシャルディスタンス”が保たれており、屋外で実施するなどの“解放感”を感じやすいという点が挙げられる。

 体重の変化については、「1年前より体重が増えた」人は約5人に1人(22.9%)だったが、2020年以降 増え続けていた「1年前より体重が増えた」人の割合が、初めて減少に転じ、“コロナ太り”がピークアウトした。運動習慣の定着に加え、行動制限の解除や出社・通学の頻度が増え、日常生活で体を動かす機会が多くなったことが影響か。男女別にみると、男性の19.7%に対し、女性は26.0%が「1年前より体重が増えた」と回答した。

 体重が増えた理由(複数回答)のトップは「食べ過ぎ」で65.7%、次いで「運動不足」が54.7%という結果になった。年代別にみると、30~40代女性は体重増加の傾向があった。40代女性の31.7%、30代女性の30.4%と、3割以上の人が「1年前より体重が増えた」と回答。体重が増えた理由(複数回答)として、「ストレスが増えたから」と回答した人が他の年代より高く、ストレス増加が体重の変化に影響したとみられる。

 同調査結果は↓

https://www.meijiyasuda.co.jp/profile/news/release/2023/pdf/20230906_01.pdf