7月の企業倒産701件、15ヵ月連続で前年同月比増加

 帝国データバンクが発表した法的整理による全国企業倒産状況(負債1千万円以上)によると、7月の倒産件数は701件で、前年同月比では40.5%増加し、15ヵ月連続で前年同月を上回った。15ヵ月連続した増加期間はリーマン・ショック前後の2008年6月~09年8月に並んだ。また、前月に比べると▲10.4%と、3ヵ月ぶりに減少したものの、3年ぶりに2ヵ月連続の700件超えを記録した。

 一方、負債総額は1804億7000万円(前月1232億800万円、前年同月903億9300万円)となり、前月比では46.7%増、前年同月比でも99.7%増の大幅増加となり、2ヵ月ぶりに前年同月を上回った。6ヵ月連続で1000億円を超えたのは2018年11月以来、4年8ヵ月ぶり。7月の負債額トップは、ベアリングなどを販売する堀正工業(株)(破産、東京都)の282億6600万円だった。

 業種別にみると、全業種で前年同月を上回った。「サービス業」(前年同月123件→173件、40.7%増)が最も多く、「小売業」(同95件→152件、60.0%増)、「建設業」(同95件→139件、46.3%増)が続いた。「サービス業」は、17ヵ月連続で前年同月を上回り、増加期間は2000年以降で最長となった。「製造業」(同52件→63件、21.2%増)、「卸売業」(同62件→75件、21.0%増)は、5ヵ月連続で前年同月から10件以上の増加となった。

 負債規模別にみると、「5000万円未満」の倒産が411件(前年同月265件、55.1%増)で最も多く、全体の58.6%を占めた。次いで、「5億円未満」が150件(同120件、25.0%増)、「1億円未満」が105件(同83件、26.5%増)で続き、小規模な倒産の増加が目立った。資本金規模別では、「1000万円未満(個人事業主含む)」の倒産が490件(同325件、50.8%増)発生し、構成比は69.9%を占めた。

 地域別にみると、3ヵ月ぶりに全地域で前年同月を上回った。「関東」(前年同月190件→252件、32.6%増)は、「東京」(同97件→132件)が6ヵ月連続で前年同月から20%を超える大幅増となった。最も増加率の大きかった「北海道」(同8件→21件、162.5%増)は、「サービス業」(同2件→8件)などで増加が目立った。「中部」(同63件→91件、44.4%増)は、「静岡」(同6件→24件)が前年同月から4倍の大幅増を記録した。

 同倒産状況の概要は

https://www.tdb.co.jp/tosan/syukei/2307.html