8月消費意欲指数50.6点、8月では過去5年の最高値

 博報堂の生活総研が、首都・名古屋・阪神在住の20~69歳の男女の消費者1500名を対象に7月に実施した「来月の消費予報」によると、8月の消費意欲指数は50.6点で、前月比は+3.5ポイント、前年比でも+2.0ポイントとともに上昇した。また、特に買いたいモノ・利用したいサービスがある人の割合は、全体では前月比は+3.1ポイント、前年比でも+2.8ポイントの31.3%となった。

 消費意欲指数は、調査パネルの一般生活者1500名に対し、「消費意欲(モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求)が最高に高まった状態を100点とすると、あなたの来月(8月)の消費意欲は何点ぐらいか」と質問したもの。夏休みや帰省シーズンのある8月は、例年消費意欲指数が高くなる月。今年は前月比、前年比ともに上昇し、指数が低迷していた昨年から一転、8月として過去5年間の最高値となっている。

 消費意欲指数の理由(自由回答)をみると、前月と比べて消費にポジティブな回答(7月361件→8月442件)は増加し、ネガティブな回答(同819件→812件)はほぼ横ばいとなった。具体的にポジティブな回答では、「(夏休みがあるからなど)季節的な意欲向上」、「(旅行など)出費の予定/欲しいものがある」が増加。ネガティブな回答では、「欲しいものがない・意欲がない」などでやや減少している。

 前年と比べると、消費にポジティブな回答(22年8月372件→23年8月442件)は増加し、ネガティブな回答(同887件→812件)は減少した。具体的にポジティブな回答では、前月比同様、「(夏休みがあるからなど)季節的な意欲向上」、「(旅行など)出費の予定/欲しいものがある」が増加している。ネガティブな回答では、「暑い季節は出かけたくない」が減っている。

 また、「物価高・値上げ・円安」は、前月比、前年比(22年8月161件→23年7月118件→23年8月88件)ともに減少し、14ヵ月ぶりに100件を下回った。物価高や猛暑への懸念はありつつも、新型コロナの5類移行後初の夏休みに向け、今年は例年以上に消費意欲が高まりそうだ。なお、「特に買いたいモノ・利用したいサービスがある」人の割合は、前月比、前年比どちらも大きく上昇し、消費意欲指数と同様に、8月として過去5年の最高値となった。

 同調査結果は↓

https://seikatsusoken.jp/wp/wp-content/uploads/2023/07/202308.pdf