2023年上半期の倒産4006件、5年ぶり4000件超え

 帝国データバンクがこのほど発表した2023年上半期(1~6月)の全国企業倒産状況(負債1千万円以上)によると、2023年上半期の倒産件数は4006件(前年同期3045件、31.6%増)となり、上半期としては6年ぶりに前年を上回った。2023年3月に800件を記録して以降、月次ベースで600件を超える件数で推移したこともあり、上半期としては5年ぶりに4000件超えとなった。

 負債総額は9065億8400万円(前年同期1兆7630億8300万円、▲48.6%減)だった。マレリホールディングス(株)の超大型倒産があった前年同期から大幅に減少した。一方、2023年3月以降大型倒産が相次いだこともあり、前期(2022年7~12月)に比べると大幅に上回った。上半期の負債額トップは、持ち株会社(不動産・ホテル事業)のユニゾホールディングス(株)(民事再生法、東京都、4月)の1261億9800万円だった。

 業種別にみると、上半期としては2009年以来、14年ぶりに全業種で前年を上回った。「サービス業」(前年同期774件→958件、23.8%増)が最も多く、「小売業」(同572件→834件、45.8%増)と「建設業」(同583件→795件、36.4%増)の2業種は、前年同期から200件を超える大幅増だった。「運輸・通信業」(同157件→211件、34.4%増)は、上半期としては9年ぶりに200件を超えた。

 負債規模別にみると、「5000万円未満」の倒産が2307件(前年同期1787件、29.1%増)で最も多く、全体の57.6%を占めた。次いで、「5億円未満」が823件(同599件、37.4%増)、「1億円未満」が658件(同467件、40.9%増)で続き、小規模な倒産の増加が目立った。資本金規模別では、「1000万円未満(個人事業主含む)」の倒産が2720件(同2028件、34.1%増)発生し、全体の67.9%を占めた。

 地域別にみると、上半期としては2006年以来、17年ぶりに全地域で前年を上回った。このうち、「東北」(前年同期比16.5%増)、「関東」(同28.3%増)、「中部」(同47.1%増)、「九州」(同38.8%増)の4地域は、コロナ禍前の2019年上半期を超えた。「関東」は、前年同期から316件上回り、「東京」(同544件→713件)や「神奈川」(同187件→253件)の大幅増が全体の件数を押し上げた。

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