夏休みの国内旅行者数7250万人、対前年比16.9%増

 JTBが発表した、2023年夏休み(7月15日~8月31日)に1泊以上の旅行に出かける人を対象に実施した「旅行動向調査」結果(有効回答数2060人)によると、今年の夏休みの旅行意向については、「行く(「行く」と「たぶん行く」の合計)」と回答した人は調査時点で36.5%と前年から0.4ポイント増加した。2019年に実施した同調査では38.0%だったので、旅行意向は前年からさらにコロナ禍前に近づいているといえる。

 夏休み期間の旅行動向については、総旅行人数(延べ)は7370万人(対前年比17.8%増、対2019年比▲2.3%)、総旅行消費額は3兆1772億円(対2019年比▲5.0%)と推計。このうち、国内旅行人数は7250万人(対前年比16.9増%、対2019年比0.1%増)、国内旅行平均費用は4万円(同8.1%増、同9.6%増)、国内旅行消費額は2兆9000億円(同26.4%増、同9.7%増)と見込まれる。平均費用は、同調査開始以来過去最高となった。

 海外旅行人数については、120万人(対前年比114.3%増、対2019年比▲60.4%)、3年ぶりの推計となった海外旅行平均費用は23万1000円(対2019年比▲0.4%)、海外旅行消費額は2772億円(同▲60.6%)と推計。意欲の高まりは見られるものの、物価高や円安、久しぶりの海外に対する不安などから短期で比較的日本から近い行先が人気となっており、ゆるやかではあるものの回復基調となっている。

 調査結果(有効回答数:旅行先が日本国内の1816人)によると、旅行目的は、「家族と過ごす」(10.9%)が最多、次いで「帰省」(10.0%)、「温泉でゆっくりする」(9.8%)が続いた。コロナ禍に比べ、風景や名所、名物などを楽しむ需要が戻りつつあるとみている。旅行日数は、「2泊」(36.2%)が前年から3.1ポイント増加し、最多、次いで、「1泊」(32.6%)が同▲3.2ポイント減少、「3泊」(17.9%)が同▲0.4ポイント減少となった。

 旅行先は、「関東」(18.3%)が最多、次いで「北海道」(12.5%)、「近畿」(12.3%)、「甲信越」(10.8%)、「東北」(10.1%)となった。一人当たりの旅行費用は、「4万円~5万円未満」(18.5%)が前年から1.1ポイント増加し最も多く、次いで「2万円~3万円未満」(18.3%)、「1万円~2万円未満」(16.7%)となった。4万円以上の合計は前年に比べて4.1ポイントの増加となり、全体的に費用は増加傾向といえる。

 利用交通機関は、「自家用車」(49.8%)が最多だったものの、前年より▲1.4ポイント減少。次いで「JR新幹線」(27.9%)、「従来の航空会社」(20.7%)で、いずれも増加した。コロナ禍では感染対策として他人との接触を避けるため、自家用車の利用による近距離旅行の傾向が顕著でしたが、新幹線や航空機を使って遠方へ行く意向が高まっている。

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