朝日マーケティング研究所が関東在住の18~59歳の男女を対象に実施した「朝食に関する調査」結果(有効回答数:男女各204人)によると、平日の朝食の飲食習慣は約9割(88.5%)で、うち7割以上が「ほぼ毎日食べる」(71.1%)と回答した。前者は50~59歳・女性(94.1%)で最も高く、30~39歳・男性(78.4%)で最も低い。男女の各年代でこの割合が86.3%~94.1%の範囲に収まるなか、30~39歳・男性は唯一の7割台にとどまっている。
さらに「ほぼ毎日食べる」をみると、男性のなかでは30~39歳(58.8%)で、女性においても30~39歳(66.7%)で最も低い。性別を問わず、30~39歳は平日における朝食の飲食の状況が悪い。最近5年間における平日朝食の飲食習慣の変化をみると、「以前は朝食を食べる習慣はなかったが、最近5年間で食べるようになった」(5.6%)が「以前は食べる習慣があったが、最近5年間で食べなくなった」(2.7%)よりも2倍以上多かった。
コロナ禍が直接要因かは不明だが、この5年間で平日の朝食を習慣化した人は増えている。結果として、平日の朝食を「まったく食べない」(7.6%)の割合は1割未満と少なかった。また、平日の朝食として飲食回数の最多は「パン」(68.2%)で、「米」(50.9%)を17.3ポイント上回った。「ヨーグルト」(50.9%)は米と同率2位だが、男性(45.5%)と女性(55.8%)の割合に差があり、より女性に好まれている。
同様の食材としては、他に「フルーツ」、「シリアル」もあてはまる。平日の朝食ではパンや米でなく、女性中心にヨーグルト、フルーツ、シリアルなど準備に手間が掛からない食材を選ぶ人も多い。飲料では「コーヒー」(43.2%)の割合が最も高く、「牛乳」(26.8%)と「お茶」(21.8%)が2割台で続く。「紅茶」と「その他のジュース」は女性の割合が高い飲み物だが、「自家製ジュース」(2.9%)を飲んでいる人は少なかった。
平日の朝食に要する平均時間は、準備に9.0分、飲食に12.3分だった。10分未満とした人の割合をみても、準備(72.3%)、飲食(89.4%)ともに大半を占めた。“手早く作り素早く済ませる”が今の平日朝食のメインスタイルとなっている。朝食に関しては、何より時間や手間が重視されるため、(1)簡単に準備ができて、(2)すぐに食べられる、の2つが食材や飲料の重要な選択基準となる。
同調査結果は
http://marketing.asahi-u.ac.jp/wp-content/uploads/2023/07/202306.pdf