6月消費意欲指数46.3点、大型連休等の影響で低下

 博報堂の生活総研が、首都・名古屋・阪神在住の20~69歳の男女の消費者1500名を対象に5月に実施した「来月の消費予報」によると、6月の消費意欲指数は46.3点で、前月比は-1.3ポイントの低下、前年比でも-0.2ポイントのほぼ横ばいとなった。また、特に買いたいモノ・利用したいサービスがある人の割合は、全体では前月比は-1.3ポイント、前年比でも-1.1ポイントの26.6%となった。

 消費意欲指数は、調査パネルの一般生活者1500名に対し、「消費意欲(モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求)が最高に高まった状態を100点とすると、あなたの来月(6月)の消費意欲は何点ぐらいか」と質問したもの。例年6月は、大型連休と夏休みの狭間で消費意欲指数が低下する月。今年も前月比で-1.3ポイント低下した。また前年比では-0.2ポイントと、ほぼ横ばいとなっている。

 消費意欲指数の理由(自由回答)をみると、前月と比べて、消費にポジティブな回答(5月406件→6月335件)は減少し、ネガティブな回答(5月837件→6月914件)は増加している。具体的にポジティブな回答では、「(気候的に外出する機会が増えそうなど)季節的な意欲向上」が、大型連休が明けたことで大幅に減少。ネガティブな回答では、「欲しいものがない・意欲がない」が増加している。

 前年と比べると、消費にポジティブな回答(22年6月337件→23年6月335件)、ネガティブな回答(22年6月899件→23年6月914件)はともにほぼ横ばい。具体的にポジティブな回答では、「(旅行など)出費の予定/欲しいものがある(22年6月129件→23年6月171件)」の増加が目立った。また、ネガティブな回答では、「物価高・値上げ・円安(22年6月60件→23年6月110件)」が増加した。

 大型連休明けの引締め意識は前年より和らいでいるが、物価高の影響で消費意欲は例年並みとなりそう。また、16カテゴリー別の消費意向では、前月比20件以上増加したものはなく、20件以上減少したのは「旅行」、「レジャー」。前年比でも「レジャー」は20件以上減少も、「旅行」は増加。大型連休が明け、「旅行」や「レジャー」など外出関連カテゴリーへの消費意向は前月より落ち着いているようだが、「旅行」では前年を上回る意向がみられた。

同調査結果は

https://seikatsusoken.jp/wp/wp-content/uploads/2023/05/202306.pdf