2022年度の倒産発生率は0.200%、3年ぶりに悪化

 東京商工リサーチが発表した「倒産発生率(普通法人)調査」結果によると、2022年度の倒産発生率は0.200%で、前年度から0.033ポイント悪化した。コロナ禍の資金繰り支援で倒産は抑制され、2020年度は0.204%、2021年度は0.167%と過去最低レベルで推移していたが、一転して3年ぶりに悪化した。10年間では、前年度に次いで2番目の低水準だったが、コロナ禍の支援効果の息切れで増えたとみられ、今後の動向が注目される。

 都道府県別は、悪化が40都道府県(前年度7県)で、改善は6県(同39都道府県)、同水準が高知県のみ(同1件)だった。倒産発生率のワーストは、「富山県」の0.260%(同0.203%)。前年度2位から初のワーストとなった。2位が「宮城県」0.254%(同0.195%、8位)、3位が「静岡県」(同0.203%、2位)と「島根県」(同0.198%、6位)の各0.252%、5位が「茨城県」0.251%(同0.202%、4位)の順だった。

 ワースト上位10県は、そろって倒産発生率が前年度より悪化。前年度ワーストの「山形県」は0.184%で、前年度より0.056ポイント改善し全国27番目になった。倒産発生率の悪化幅のトップは、「秋田県」(前年度比0.085ポイントアップ)。次いで、「岩手県」(同0.083ポイントアップ)、「滋賀県」(同0.078ポイントアップ)の順。倒産発生率の最低は、「高知県」の0.074%(前年度0.074%)で、2年連続で最低を維持した。

 産業別の倒産発生率では、10産業すべてで悪化。10産業すべて悪化は2013年度以降の10年間で初めて。産業別ワーストは、「運輸業」が0.363%(前年度0.252%)で、前年度より0.111ポイント悪化し、 10年間で初めてワーストとなった。燃料費の高騰や人手不足などの影響で他産業に比べ悪化幅が突出して高かった。次いで、「卸売業」0.320%(同0.306%)、「情報通信業」0.303%(同0.255%)と続く。

 資金繰り支援のゼロ・ゼロ融資は、返済と利子払いがこれから本格化する。さらに業績回復が遅れた中小企業は多く、返済原資の確保が難しい企業は増えている。1月に借換え制度が開始されたが、金融機関により対応に温度差もある。現状、円安や原材料や資材価格、光熱費などの上昇で企業のコスト負担は増え、人件費も上昇している。このため、資金調達が難しい企業を中心にした倒産増で、倒産発生率は悪化する可能性が高まっている。

 同調査結果は

https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1197663_1527.html