インボイス、課税事業者の7割強が「既に登録申請」

 信金中央金庫が、全国中小企業景気動向調査の中で3月1日~7日にかけて実施した「中小企業におけるデジタル化への対応についての特別調査」結果(有効回答数1万3476社)によると、インボイス制度への対応について、課税事業者は71.8%と7割強が「既に登録申請を行った」と回答した。対して、「まだ登録申請をしていない」は24.2%、「インボイス制度自体がわからない」との回答も4.0%あった。

 一方で、免税事業者については、「既に登録申請を行った」(13.7%)と「近いうちに登録申請を行う予定」(25.3%)を足しても4割弱にとどまった。また、電子帳簿保存法改正への認知度については、「内容までよく知っている」が19.1%、「意味はある程度わかる」は56.8%と、合計で約4分の3の企業ではある程度認知している状況。一方で、対応については、「できている」が17.3%、「一部できている」が37.8%にそれぞれとどまった。

 資金決済における手形の利用状況については、「取引の50%以上」(4.9%)、「取引の30%以上~50%未満」(8.6%)という回答がある一方で「全く使っていない」は55.0%と半数を超えた。一方で、電子記録債権(でんさい)については、「全く使っていない」が71.1%と7割超を占めて最も多く、「取引の50%以上」は4.8%、「取引の30%以上~50%未満」は4.8%に過ぎなかった。

 デジタル化投資への満足度については、「大いに満足している」が4.2%、「やや満足している」が39.7%となったのに対し、「あまり満足していない」が27.5%、「全く満足していない」が3.7%と、まちまちの結果となった。今後のデジタル化投資の計画については、「拡充する予定」が26.8%、「現状維持の予定」が51.1%となる一方、「縮小する予定」は0.8%にとどまっている。

 デジタル化を進めるに際しての問題点・課題(3つまで複数回答)については、「導入・維持にかかるコスト負担が大きい」(33.0%)、「情報分野にたけた社員の不足」(30.6%)、「セキュリティの確保への不安」(30.3%)の3つが30%を上回った。以下、「費用対効果の把握が困難」(29.3%)、「活用方法に関する知識の不足」(25.4%)などが続き、「特に問題点・課題はない」は10.8%と約1割となった。

 同調査結果は

https://ssl4.eir-parts.net/doc/8421/ir_material1/203198/00.pdf