1月の企業倒産546件、9ヵ月連続で前年同月比増加

 帝国データバンクが発表した法的整理による全国企業倒産状況(負債1千万円以上)によると、1月の倒産件数は546件で、前月比では▲7.8%減少したが、前年同月比では13.3%増加し、9ヵ月連続の前年同月比増加となった。500件台と低水準で推移しているものの、1月としては3年ぶりの前年同月比増加。増加期間はリーマン・ショック後の2008年6月~09年8月(15ヵ月間)以来約14年ぶりの増加局面が続いている。

 一方、負債総額は507億6900万円(前月687億1400万円、前年同月679億7000万円)となり、前月比では▲26.1%、前年同月比でも▲25.3%の減少となった。2ヵ月連続で前年同月から減少。1990年1月以来33年ぶりの500億円台を記録した。負債5000万円未満の小規模零細企業が6割強を占める。12月の負債額トップは、不動産賃貸の花澤綜合企画(株)(破産、千葉県)の19億6400万円だった。

 業種別にみると、7業種中4業種で前年同月を上回った。サービス業(前年同月120件→143件、19.2%増)は11ヵ月連続で前年同月比増加となり、この連続増加期間は2009年8月以来13年5ヵ月ぶりの長さとなった。小売業(同90件→109件、21.1%増)では、洋品雑貨・小間物などの織物・衣服・身の回り品小売(同13件→22件)で増加したほか、食品スーパーなど飲食料品小売(同13件→18件)は6ヵ月連続で増加した。

 負債規模別にみると、負債5000万円未満の小規模倒産は334件(前年同月比13.6%増)で、6ヵ月連続の前年同月比増加、構成比は61.2%を占めた。また、「1億円未満」は84件(同21.7%増)発生するなど、中小零細規模での増加が目立った。一方、10億円以上の倒産は減少したなか、「100億円以上」は8ヵ月ぶりに発生しなかった。資本金規模別では、「個人+1000万円未満」が378件(同17.8%増)発生した。

 地域別にみると、9地域中6地域で前年同月を上回った。近畿(前年同月123件→154件、25.2%増)は、大阪(同70件→80件)をはじめ京阪神3府県での大幅増による影響もあり、4ヵ月連続の増加となった。また、中部(同50件→84件、68.0%増)は、愛知(同22件→46件)や静岡(同10件→16件)などが増加し、全体でも2007年5月以来15年8ヵ月ぶりに前年同月比60%以上の増加となった。

 同倒産状況の概要は

https://www.tdb.co.jp/tosan/syukei/2301.html