2月消費意欲指数44.6点、同月では過去5年の最高値

 博報堂の生活総研が、首都・名古屋・阪神在住の20~69歳の男女の消費者1500名を対象に1月に実施した「来月の消費予報」によると、2月の消費意欲指数は44.6点で、前月比は-3.3ポイントの低下、前年比では+1.7ポイントの上昇となった。また、特に買いたいモノ・利用したいサービスがある人の割合は、全体では前月比は-4.0ポイント、前年比では+1.8ポイントの24.3%となった。

 消費意欲指数は、調査パネルの一般生活者1500名に対し、「消費意欲(モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求)が最高に高まった状態を100点とすると、あなたの来月(2月)の消費意欲は何点ぐらいか」と質問したもの。例年2月は、年末年始の支出の反動で、1年の中で最も消費意欲指数が落ち込む月だ。今年も前月からは低下したが、例年の下げ幅より小さく、前年比では上昇し、2月として過去5年間の最高値となった。

 消費意欲指数の理由(OA)をみると、前月と比べて消費にポジティブな回答(1月394件→2月282件)が減少し、ネガティブな回答(1月867件→2月1003件)は増加している。具体的にポジティブな回答では、「(新年・正月など)季節的な意欲向上」や「セールがある」が減少。ネガティブな回答では、「今月までに多く使った反動で節約」や「欲しいものがない・すでに買った」が大幅に増えている。

 前年と比べると、消費にポジティブな回答(22年2月248件→23年2月282件)は増加、ネガティブな回答(22年2月988件→23年2月1003件)では前年並み。具体的にポジティブな回答では「(旅行など)欲しいもの/出費の予定がある」が増加、ネガティブな回答ではコロナ禍関連が大きく減少している。年末年始で出費が増えた反動や物価高の影響はありつつも、旅行などへの意向が後押しをして、例年よりも消費意欲の高い2月となりそうだ。

 「特に買いたいモノ・利用したいサービスがある」人の割合は24.3%。前月比は低下も、前年比は上昇し、消費意欲指数と同様の動きがみられた。16カテゴリーの消費意向では、前月比は「ファッション」、「外食」など7カテゴリーで20件以上減少。一方、前年比は「旅行」、「書籍・エンタメ」の2カテゴリーで20件以上増加。前月からは幅広いカテゴリーで消費意向が減少しているが、前年比では娯楽関連を中心に消費意向が高まりそうだ。

同調査結果は

https://seikatsusoken.jp/wp/wp-content/uploads/2023/01/202302.pdf