国土交通省及び中小企業庁では、建設業法の規定に基づき、建設工事における下請取引の適正化を図るため、元請負人と下請負人の間や発注者(施主)と元請負人の間の取引の実態などについて下請取引等実態調査を毎年実施しているが、「2022年度下請取引等実態調査」の結果(有効回答数1万974業者)、指導対象調査項目について、不適正な取引に該当する回答を行った建設業者8548業者に対し、指導票を発送したことが分かった。
調査結果によると、建設工事を下請負人に発注したことのある建設業者(9261業者)のうち、建設業法に基づく指導を行う必要がないと認められる建設業者(適正回答業者)は、わずか713業者(適正回答業者率:7.7%(昨年度:10.8%))だった。未だ多数の建設業者が適正な取引を行っていない状況は従来同様で、建設業の取引において重要な項目でも適正回答率は低い状況が明らかになっている。
このうち、「下請代金の決定方法」(98.1%)、「契約締結時期」(98.5%)、「引渡し申出からの支払期間」(97.8%)、「支払手段」(93.2%)などの調査項目は概ね遵守されている。一方、「見積提示内容」(19.2%)、「契約方法」(62.5%)、「契約条項」(43.1%)、「手形の現金化等にかかるコスト負担の協議」(38.5%)など、適正回答率が低い調査項目も見受けられた。
元請負人から「不当なしわ寄せを受けたことがある」建設業者は1.4%で、その主な内容は、「指値による契約」(12.6%)、「追加・変更契約の締結を拒否」(11.8%) 、「下請代金の不払い」(11.8%)。また、発注者から「不当なしわ寄せを受けたことがある」建設業者は1.3%で、その内容で主なものは、「発注者側の設計図面不備・不明確、設計積算ミス」(16.3%) 、「発注者による理不尽な要求・地位の不当利用」(15.0%)だった。
請負代金の額については、下請負人から請負代金の額の変更交渉があった際に変更を認めている元請負人は94.4%だった。また、元請負人との契約書に価格等の変動若しくは変更に基づく請負代金の額又は工事内容の定めがある下請負人は45.8%だった。さらに、請負代金の額の変更交渉を行ったことがある下請負人は52.4%で、うち変更が認められたのは86.0%だった。
同調査結果は
https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/content/001582690.pdf