経済産業省、国土交通省、環境省は、住宅の省エネ化を支援する新たな補助制度を創設するとともに、3省の連携により、それぞれの省エネリフォーム事業をワンストップで利用可能(併用可)とする。10月28日に新たな経済対策が閣議決定され、家庭部門の省エネを強力に推進するため、窓のリフォームによる住宅の断熱性の向上や高効率給湯器の導入などの住宅の省エネ化への支援を強化することとされた。
これを踏まえ、11月8日に閣議決定された2022年度補正予算案に、住宅の省エネ化への支援を強化するための新たな補助制度が盛り込まれた。国会で予算が成立することを前提に、(1)高断熱窓の設置(経済業省、環境省)、(2)高効率給湯器の設置(経済業省)、(3)開口部・躯体等の省エネ改修工事(国土交通省)といった省エネリフォーム工事等への支援を実施する。
高断熱窓の設置の補助金は、断熱改修工事を行う事業者の申請に基づき、住宅所有者に補助金全額が還元されることを条件に、事業者に対して交付する。高断熱窓(熱還流率(Uw値)1.9以下等、建材トップランナー制度2030年目標水準値を超えるもの等、一定の基準を満たすもの)への断熱工事を支援。補助額は工事内容に応じて定額交付する(補助率1/2相当等、1戸あたり最大200万円)。
高効率給湯器設置の補助金対象は、家庭用燃料電池、ヒートポンプ給湯機、ハイブリッド給湯機で、エネルギー小売事業者、高効率給湯器の販売事業者、ハウスメーカー等による代理申請に基づき、給湯器導入者に対して交付する。補助額は機器ごとに設けられた定額。例えば、家庭用燃料電池は15万円/台、ヒートポンプ給湯機とハイブリッド給湯機はともに5万円/台となっている。
省エネ改修工事の補助金対象は、開口部・躯体等の一定の断熱改修、エコ住宅設備(節湯水栓、高断熱浴槽等)の設置で、設置事業者の申請に基づき、住宅所有者に補助金全額還元を条件に、事業者に対して交付する。補助額はリフォーム工事内容に応じた定額(原則最大30万円)。また、リフォームとは別に、高い省エネ性能を有する新築住宅の取得を対象に、子育て世帯・若者夫婦世帯に対し一戸当たり100万円の補助金を交付する。
これらの補助は、2022年11月8日以降に契約(新築若しくはリフォーム工事に係る請負契約、新築分譲住宅に係る売買契約又は高効率給湯器の売買契約の締結等)を行い、申請する事業者が所定の手続きにより事務局の登録を受けた後に着工したものが対象となる。
新たな住宅の省エネ化支援制度案の概要は↓
https://www.meti.go.jp/press/2022/11/20221108001/20221108001.html