世界の創業100年長寿企業、日本企業が50%を占める

 日経BPコンサルティングがこのほど発表した「世界の創業100年以上の長寿企業ランキング調査」結果によると、日本は創業100年以上、200年以上の企業数でともに世界1位となった。世界の創業100年以上企業のうち日本の企業は50%、創業200年以上の企業では65%をそれぞれ占める結果となった。創業から100年以上を経過した企業の数で、最も100年企業が多かったのは「日本」で3万7085社だった。

 世界の創業100年以上の企業総数、7万4037社に占める比率は50.1%となった。2位は「米国」の2万1822社(構成比29.5%)、3位に「ドイツ」の5290社(同7.1%)が続いた(前回の2020年調査で3位だった「スウェーデン」は前回調査後大幅な設立年登録変更がなされ、データ信ぴょう性の観点から今回調査では公表除外国とした)。スウェーデンを除くと、実質的な順位は10位まで変動なしとなった。

 創業200年以上までさかのぼっても1位は「日本」の1388社。世界の200年企業2129社の中での比率は65.2%。2位は「米国」の265社(構成比12.4%)、3位は「ドイツ」の223社(同10.5%)、4位は「英国」の81社(同3.8%)。前回調査10位で今回公表除外国となったスウェーデンの代わりに「フランス」が入った(前回比プラス5社)。創業200年以上で5位の「ロシア」は、創業100年だと16位(327社)と大きく順位を下げる。

 業種別に100年企業で最多は「製造業」の22.7%。これに「卸業」(15.1%)、ほぼ同率で「小売業」(14.9%)が続いた。海外の企業と比べた日本の100年企業の特徴は、「小売業」のスコアの高さで、日本では22.1%に対し、日本を除く海外では7.7%にとどまる。また、「卸業」においても同様に日本では21.5%に対し、海外では8.6%にとどまっている。逆に海外で高いのが「サービス業」で、日本では3.6%に対し、海外では19.3%と高い。

 日本国内全体の業種比率と比較してみると、全体に占める業種比率と比べて100年企業の業種比率が上回っているもののうち、最もその差異が大きいのが「小売業」(プラス12.2ポイント)、次が「製造業」(プラス10.1ポイント)となった。「卸業」(プラス9.5ポイント)、「宿泊・飲食業」(プラス1.2ポイント)、「教育サービス業」(プラス1.0ポイント)を加えた業種で、全体比率よりも100年企業比率のほうが高かった。

 一方、日本国内全体に占める業種比率と比べて100年企業の業種比率が下回った業種で、ポイント差が最も大きいのが「サービス業」(マイナス12.9ポイント)、ほぼ差がなく「建設業」(マイナス12.6ポイント)が続いた。他の業種に比べてサービス業と建設業は、淘汰(とうた)・新規参入の激しさを物語っている。

 同調査結果は

https://consult.nikkeibp.co.jp/shunenjigyo-labo/survey_data/I1-06/