8月の現金給与総額、8ヵ月連続の増加~勤労統計

 厚生労働省が公表した「毎月勤労統計調査」結果速報によると、従業員5人以上の事業所の8月の一人平均現金給与総額は、前年同月比1.7%増の27万9388円で8ヵ月連続の増加となった。給与総額のうち、基本給に当たる所定内給与は1.6%増の24万7926円で10ヵ月連続の増加、残業代などの所定外給与は4.3%増の1万8478円で15ヵ月連続の増加、賞与など特別に支払われた給与は0.7%増の1万2984円で3ヵ月連続の増加となった。

 この結果、所定内給与と所定外給与を合計したきまって支給する給与は、前年同月比1.8%増の26万6404円で10ヵ月連続の増加となった。現金給与総額を就業形態別にみると、一般労働者は1.6%増の36万1969円、パートタイム労働者は3.9%増の10万169円。なお、物価の変動分を計算に入れた実質賃金指数(現金給与総額)は、消費者物価指数(持家の帰属家賃を除く総合)が3.5%上昇し、▲1.7%と5ヵ月連続で減少した。

 また、8月の一人平均総実労働時間は、前年同月比2.2%増の132.5時間で2ヵ月ぶりの増加。内訳は、所定内労働時間が2.0%増の123.0時間で2ヵ月ぶりの増加、所定外労働時間は4.2%増の9.5時間で17ヵ月連続の増加。景気との連動性が高い製造業の所定外労働時間(季節調整済指数、前月比)は▲2.5%と3ヵ月ぶりの減少。就業形態別にみると、一般労働者は2.3%増の157.2時間、パートタイム労働者は2.5%増の79.1時間だった。

 一方、8月の常用労働者数は、前年同月比1.1%増の5160万7千人となり、198ヵ月連続の増加。就業形態別にみると、正社員などの一般労働者は0.8%増の3530万9千人で115ヵ月連続の増加、パートタイム労働者は1.9%増の1629万8千人で17ヵ月連続の増加。主な産業についてみると、「製造業」は▲0.4%、「卸売業、小売業」は▲0.6%、「医療、福祉」は2.8%増となった。なお、勤労統計の速報値は、確報で改訂される場合がある。

 8月分結果速報の概況は↓

https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/monthly/r04/2208p/dl/pdf2208p.pdf