2022年上半期の全国の税関における偽ブランド品などの知的財産侵害物品の輸入差止件数が1万2519件で、前年同期と比べて▲14.3%減少したものの、11年連続で1万2千件を超えており、高水準で推移したことを、財務省が公表した。輸入差止点数は46万4684点で同▲12.4%減少したものの、2年連続で40万点を超えている。1日平均で69件、2235点の知的財産侵害物品の輸入を差し止めていることになる。
仕出国(地域)別にみると、輸入差止件数は、「中国」が9131件(構成比72.9%、前年同期比▲22.2%減)で、引き続き高水準にある。次いで、「ベトナム」が1201件(前年同期比▲15.3%減)、「台湾」が634件(同860.6%増)、「フィリピン」が395件(同▲35.2%減)。輸入差止点数でも、「中国」が27万8321点(構成比68.8%、同▲21.0%減)と、件数、点数ともに中国を仕出しとするものの構成比が依然高くなっている。
知的財産別にみると、輸入差止件数は、偽ブランド品などの「商標権侵害物品」が1万1959件(構成比94.6%、前年同期比▲15.9%減)で引き続き大半を占め、次いで、偽キャラクターグッズなどの「著作権侵害物品」が392件(前年同期比23.7%増)。輸入差止点数についても、「商標権侵害物品」が26万5412点(構成比65.6%、同▲22.5%減)と大半を占め、次いで「著作権侵害物品」が7万4527点(同20.7%増)と増加した。
品目別の輸入差止実績をみると、財布やハンドバッグなどの「バッグ類」が構成比27.6%と全体の3割弱を占めて最も多く、次いで、「衣類」が22.4%、「靴類」が13.7%、「時計類」が8.0%となっている。また、品目別の輸入差止点数では、「医薬品」が構成比14.0%で最も多く、次いで、イヤホンなどの「電気製品」が12.8%、「衣類」が9.4%、「バッグ類」が6.5%、「コンピュータ製品」が5.8%などだった。
なお、輸送形態別の輸入差止実績をみると、輸入差止件数は、郵便物が大半を占めており、「郵便物」が1万880件(構成比86.9%、前年同期比▲18.0%減)と全体の9割弱を占めて最も多く、次いで、「一般貨物」が1639件(同13.1%、同21.4%増)。また、輸入差止点数でも、「郵便物」が24万1163点(同59.6%、同30.5%増)で最も多く、次いで、「一般貨物」が16万3521点(同40.4%、同▲41.0%減)で続いた。
この件の詳細は
https://www.mof.go.jp/policy/customs_tariff/trade/safe_society/chiteki/cy2022_1/index.html