6月時点でのテレワーク実施率は全国平均で30.6%

 内閣府がこのほど公表した「新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査」結果(有効回答数:約1万人)によると、働き方に関して何らかの割合でテレワークを実施した率は、2022年6月時点で「全国」平均で30.6%(2021年9~10月32.2%)、「東京23区」で50.6%(同55.2%)、「地方圏」で22.7%(同22.7%)となった。いずれも2021年9~10月時点からはやや減少している。

 テレワークの利用拡大が進むために必要な課題では、「書類のやりとりを電子化、ペーパーレス化」(28.6%)、「社内の打合せや意思決定の仕方の改善」(26.0%)、「社内システムへのアクセス改善」(23.5%)が、また、テレワークで不便な点では、「社内での気軽な相談・報告が困難」(34.2%)、「画面を通じた情報のみによるコミュニケーション不足やストレス」(30.2%)、「取引先等とのやりとりが困難」(24.9%)がそれぞれ上位に挙げられた。

 ワーケーションの実施状況をみると、実施者は4.0%に過ぎないが、実施希望は29.9%にのぼる。希望するワーケーションの類型は、「ブレジャー型(出張先等で、滞在期間を延長して余暇を楽しむ)」15.0%、「リゾートワーク型(自費で休暇中にテレワークする)」12.6%、「研修型(地方のサテライトオフィス等で、通常の勤務時間に通常と同様の業務を行う)」10.6%、「サテライトオフィス型(グループワーク等を行う)」9.6%だった。

 就業者の副業の実施状況では、「副業を実施している」は13.2%、「副業に関心があるが、行っていない」が52.4%、「副業に関心がなく、行っていない」が34.3%となった。副業に向けて具体的に準備している人が副業を行っていない理由は、「本業と副業を両立できるか不安」(30.1%)、「本業の勤務先で副業が許されていないため」(29.0%)、「適当な副業が見つからない」(24.7%)の順となっている。

 一方で、勤務先の副業に関する制度は、「許容されている」27.2%、「許容・禁止が曖昧」9.0%、「例外的に許容される場合がある」10.9%だが、「禁止されている」が32.9%、「制度を知らない・わからない」が19.7%となった。勤務先が副業を許容しない理由は、「生産性や売上が落ちると考えている」29.9%、「利益相反や情報漏洩を懸念している」22.1%、「労務管理が困難(通勤手当、労災の適用範囲等)」21.3%などが挙げられた。

 同調査結果は↓https://www5.cao.go.jp/keizai2/wellbeing/covid/pdf/result5_covid.pdf