約5割がビジネスマナーで「不快な思いの経験あり」

 日本能率協会が発表した「ビジネスパーソン1000人調査【ビジネスマナー編】」結果によると、仕事をスムーズに進める上でのビジネスマナーの必要性は、83.7%と8割超が「(どちらかといえば含む)必要である」と回答している。一方、20 代男性では65.5%と顕著に低くなっているという傾向が見られた。親しい交友関係のなかで、ネットを中心としたコミュニケーションが多いことから、外部に対する意識が低下していることが推測される。

 相手(社内外含む)のビジネスマナーについて、不快な思いをした経験は、48.3%と約5割が「ある」と回答。具体的に不快な思いをしたビジネスマナー(複数回答)は、1位「言葉遣い・敬語の使い方」(54.7%)、2位「話し方・聞き方」(51.3%)、3位「あいさつ」(41.4%)という結果に。日常のコミュニケーションに関するビジネスマナーが重要であるということを、あらためて確認することができる。

 ビジネスシーンにおける様々な行動において気になるマナーは、「会議や打ち合わせ中に携帯・スマートフォンをいじる」ことについて「(少し含む)気になる」との回答が、相手が社外の場合で73.1%、相手が社内の場合で68.6%と突出して高く、いずれも1位となった。ビジネスにおいて、スマートフォンは必須のアイテムとはなっているが、会議や打ち合わせ中の扱いについては、相手への配慮が大切であることが分かった。

 他方、それほど重要視する必要がないと思うビジネスマナー(複数回答)は、1位「名刺交換」(22.1%)、2位「会議室・応接室での上座下座」(21.4%)、3位「服装と身だしなみ」(17.7%)。「すべて重要視する必要がある」も4割(39.3%)あった。コロナ禍によりリモートワークが広がり、顧客との面談もオンラインが増えるなか、名刺交換や会議室での着座方法など、対面での面談時に必要とされていたビジネスマナーの重要度が下がっている。

 ビジネスマナーを学んだ経緯・方法(複数回答)は、「上司・先輩から」(34.6%)、「職場が企画した新入社員研修」(34.0%)が上位。次いで、「職場が企画したマナー研修」が20.2%となっている。一方、約3割(33.5%)が、「特に学んだ機会はない」と回答。年齢別にみると、20代では、「上司・先輩から学んだ」との回答が19.9%と2割以下と低めになっており、若い人ほど、上司・先輩からビジネスマナーを学ぶ機会が減っているようだ。

 同調査結果は↓

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