3月の消費意欲指数47.1点、過去5年3月の最高値

 博報堂の生活総研が、首都・名古屋・阪神在住の20~69歳の男女の消費者1500名を対象に2月に実施した「来月の消費予報」によると、3月の消費意欲指数は47.1点で、前月比は+4.2ポイント、前年比では+0.6ポイントとなり、3月としては過去5年の最高値となった。また、特に買いたいモノ・利用したいサービスがある人の割合は、全体では前月比+4.8ポイント、前年比では-0.8ポイントの27.3%となった。

 消費意欲指数は、調査パネルの一般生活者1500名に対し、「消費意欲(モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求)が最高に高まった状態を100点とすると、あなたの来月(3月)の消費意欲は何点ぐらいか」と質問したもの。例年3月は、新生活や新年度に向けて消費意欲が高まる月。今年も前月から約4ポイント上昇、前年比では微増だが、過去5年の3月で最も高い指数だ。今年に入り3ヵ月連続で過去5年間の同月最高値が続く。

 消費意欲指数の理由(自由回答)をみると、前月と比べて消費にポジティブな回答は増加(2月248件→3月339件)、ネガティブな回答は減少(同988件→901件)。具体的には、ポジティブな回答では「(新生活・新年度の準備/春物の服が欲しいなど)季節的な出費や意欲向上」が大きく増加。一方、ネガティブな回答では、「コロナ禍で外出・買物できない」などが前月から増えるも、「今までに多く使った反動でセーブ」は大きく減少している。

 一方、前年と比べると、消費にポジティブな回答はほぼ同数で、ネガティブな回答はコロナ禍に関する回答を中心に減少(21年3月948件→22年3月901件)。具体的には、「コロナ禍で外出・買物できない」が大きく減り、 「(収入・ボーナス減など)金銭的理由で節約・我慢」、「将来不安」も減っている。新型コロナの感染が急拡大するなか、物価上昇のマイナス要因もあるが、新生活・新年度に向けて、季節的な消費意欲は健在のようだ。

 「特に買いたいモノ・利用したいカテゴリーがある」人は27.3%。カテゴリー別の消費意向をみると、前月比では、「ファッション」、「レジャー」、「書籍・エンタメ」をはじめとして、16カテゴリー中7カテゴリーで20件以上増加している。一方、前年比で20件以上増えているのは、「レジャー」のみとなっており、ソト向きを中心とした様々なカテゴリーで消費意向が高まっていることがうかがえる。

同調査結果は↓

https://seikatsusoken.jp/wp/wp-content/uploads/2022/02/202203.pdf