産業能率大学総合研究所は、従業員数が6人以上の企業経営者(経営トップ)を対象に今年(2021年)の最優秀経営者は誰かを尋ね、その結果を「社長が選ぶ今年の社長」としてまとめた。調査結果(有効回答数558人)によると、2021年の「今年の社長」第1位には、「豊田章男氏(トヨタ自動車)」が2年連続で選ばれた。豊田氏は、2015年に第1位になって以来、2019年まで4年連続で2位だった。
「豊田章男氏」が1位になるのは通算で3回目となる。水素エンジンなど時代の先を見据えた取組みが高く評価されるとともに、地球環境に取り組む熱意など、社会との共存を志向する経営理念に賛同する声が集まった。 アンケート回答者の年齢を「40代以下(170人)」、「50代(231人)」、「60代以上(157人)」に分けて集計したところ、豊田氏は全年代でトップの支持を得ている。
今回、初めてトップ10入りしたのは、7位の「イーロン・マスク氏(テスラ)」と10位の「高田旭人氏(ジャパネットホールディングス)」の2人だった。選出理由として、マスク氏はバッテリーマネジメントシステム開発などの革新的な事業推進とゲームチェンジャーとしての経営手腕など、高田氏はカリスマ経営者の跡を継いでの合理的な経営施策や地域創生への取組みなどが挙げられている。
2年連続で2位となった「孫正義氏(ソフトバンクグループ)」は、2008年の調査開始以降、ただ一人連続でトップ10入り(しかもすべて3位以内)している記録を更新。選出理由として、世界規模の経営というスケールの大きさなどが挙げられている。ちなみに豊田氏も、2009年の社長就任以降、連続してトップ10入り。トヨタ自動車としては、2008年に渡辺捷昭氏が6位にランクインし、調査開始以来の連続トップ10入りの記録を更新中だ。
同調査結果は↓