2022年に創業「100周年」を迎える企業は1065社

 2022年に創業から節目となる「周年記念」を迎える企業は全国に13 万5425社を数えたことが、帝国データバンクが発表した「全国周年記念企業調査」結果で分かった。「50周年」となった企業が2万2945社と最多、次いで「20周年」が2万2323社で多かった。創業「100周年」を迎える企業の数は1065 社となった。また、オーナー企業における周年記念企業は全国に9546社にのぼり、割合では比較的業歴が浅い企業で高い傾向がみられる。

 主な周年記念企業をみると、創業10周年となる2012年は、ロンドン五輪のメダルラッシュに加え、自立式電波塔では世界一の高さ(634m)としてギネス世界記録に認定された東京スカイツリーが開業するなど、数々の「金字塔」が打ち立てられた。「10周年」の2012年(平成24年)に創業した企業は、ニュースアプリ「Smart News」の開発・運営を手掛ける「スマートニュース」(東京都渋谷区)などがある。

 創業30周年となる1992年は、バブル経済が崩壊し、その後長く続いた平成不況の入り口に当たる。暗い話題も多かった一方で、山形新幹線の開業や東海道新幹線「のぞみ」の運行開始、初のMDプレーヤー販売など、新たなインフラや多くの新技術が芽生えた1年でもあった。「30周年」の1992年(平成4年)に事業を開始したのは、引っ越し業者として知名度の高い「ハート引越センター」(東京都葛飾区)などがある。

 創業50周年となる1972年には、米国統治下にあった沖縄の返還・日本復帰と、日中国交正常化という戦後外交の二大懸案が決着した。日本外交が新しい時代に一歩を踏み出した記念すべき年となった。「50周年」となる1972年(昭和47年)に生まれた企業は、大手スポーツ用品小売店「スポーツデポ」などを運営する「アルペン」(愛知県名古屋市)などが名を連ねている。

 100年前の1922年は、第一次世界大戦終結にともない自由と平和の協調を目的に平和記念東京博覧会が開催され、国際情勢ではオスマン帝国の滅亡やソビエト連邦の成立など激動の1年だった。「100周年」の1922年(大正11年)には、「フジパン」(愛知県名古屋市)、大手私鉄「東急電鉄」グループで、沿線開発を行う「東急」(東京都渋谷区)、福島県経済の発展を支えてきた第二地方銀行の福島銀行(福島県福島市)などが誕生した。

 同調査結果は↓

https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p211201.pdf