博報堂の生活総研が、首都・名古屋・阪神在住の20~69歳の男女の消費者1500名を対象に実施した「来月の消費予報」によると、12月の消費意欲指数は56.1点で、前月比は+8.2ポイント、前年比でも+1.2ポイントと、ともに増加した。また、特に買いたいモノ・利用したいサービスがある人の割合は、全体では前月比+15.2ポイント、前年比では+3.5ポイントの42.1%となった。
消費意欲指数は、調査パネルの一般生活者1500名に対し、「消費意欲(モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求)が最高に高まった状態を100点とすると、あなたの来月(12月)の消費意欲は何点ぐらいか」と質問したもの。クリスマスや年末年始を控える12月は、1年で最も消費意欲指数が高まる月。今年は前月から大きく増加し、今年初の50点台で年間の最高値となった。前年比も増加、コロナ禍以前の高い水準が戻ってきている。
消費意欲指数の理由(自由回答)をみると、消費にポジティブな回答(12月639件)は、前月比・前年比ともに増加、ネガティブな回答(12月661件)は、前月比・前年比ともに減少している。具体的にみると、消費にポジティブな回答では、「クリスマスや年末年始など季節的な出費」や「ボーナスなど金銭的に余裕がある」、「自粛の反動や自分へのご褒美」が前月・前年と比べて増えている。
一方、コロナ禍に関する消費については、ポジティブな回答・ネガティブな回答ともに前月から大きく減っており(ポジティブ:11月90件→12月49件/ネガティブ:11月118件→12月60件)、消費に対するコロナ禍の影響は薄れつつあるようで、例年の12月らしい意欲の高まりが期待できそうだ。また、「特に買いたいモノ・利用したいカテゴリーがある」人は42.1%で、前月比、前年比ともに大きく増えている。
カテゴリー別の消費意向では、前月比で、「食品」、「飲料」、「ファッション」、「外食」が100件以上増加したのをはじめ、16カテゴリー中12カテゴリーで20件以上増加している。また、前年比でも「食品」、「飲料」、「ファッション」、「外食」、「旅行」など、16カテゴリー中10カテゴリーで20件以上増加しており、消費意欲指数の高まりと同様に、多くのカテゴリーで消費意向が大きく高まっているようだ。
同調査結果は↓
https://seikatsusoken.jp/wp/wp-content/uploads/2021/11/202112.pdf