博報堂生活総合研究所は、新型コロナの感染が流行している昨今の生活者意識や行動について、首都圏・名古屋圏・阪神圏の20~69歳の男女1500名を対象に「新型コロナウイルスに関する生活者調査」を実施した。調査結果によると、感染拡大以前の普段の状態を100点としたとき、現在の状況下における「生活自由度」が何点くらいかを聞いたところ、10月は61.9点で、10月から4.7ポイント増と2ヵ月連続で増加、調査開始以来最高となった。
10月初旬に全国で千人前後、東京で百人前後まで減少した新規感染者はさらに減少を続け、11月1日には今年最少の水準(全国75人、東京9人、大阪7人、愛知5人など)になった。重症者も減少し、医療のひっ迫状況も改善。10月25日、関東・関西5都府県では、飲食店に対して、酒類提供制限や営業の時短要請を緩和。第6波への懸念はありつつも、飲食や旅行などのサービスに回復の兆しが見られはじめた中での調査だ。
【不安度】は、ほとんどの項目で前月より減少。前月からの減少では、「行政の対応」(65.3%、4.9ポイント減)、「自分や家族の健康」(64.4%、3.6ポイント減)で減少が大きい。前年同月の比較では、「海外の情勢」(59.8%、10.2ポイント減)で減少が大きく、「経済の停滞」(77.2%、5.1ポイント減)が続いている。【行動抑制度】は、全項目で前月からすべての項目で減少したが、ほとんどの項目では前年同月より高くなっている。
前月比では、「外食」(67.8%、10.6ポイント減)、「交友・交際」(69.9%、8.6ポイント減)「不要不急の外出」(71.7%、8.2ポイント減)など、減少幅の大きい項目が多い。【行動の実施度】では、前月比で、「家の中でできる娯楽」(63.1%、6.7ポイント減)、「テレワーク」(有職者ベース、28.2%、5.1ポイント減)など、家の中での行動項目の減少が目立つ。一方、「投資や資産運用」(28.4%、3.0ポイント増)などが増加している。
終息後に取り組むと思う行動(予想)では、[実態]より[予想]が高いのは、「人が密集しない野外でのレジャー」(予想54.9%、実態44.2%、+10.7ポイント)、「SNSの閲覧・投稿」(予想51.2%、実態40.7%、+10.5ポイント)など。一方、[実態]より[予想]が低いのは、「家の中でできる娯楽」(予想57.7%、実態63.1%、-5.4ポイント)、「感染対策の徹底(マスク着用や手洗いなど)」(予想86.5%、実態91.3%、-4.8ポイント)などだった。
同調査結果は↓
https://seikatsusoken.jp/wp/wp-content/uploads/2021/11/corona-release2111-1.pdf