スポーツ参加市場規模は昨年比3割減の約1.1兆円

 三菱UFJリサーチ&コンサルティングが発表した「2021年スポーツマーケティング基礎調査」結果速報(有効回答数2000人)によると、スポーツのスタジアム観戦、スポーツ用品の購入、スポーツ施設利用・会費・スクール料など、過去1年間のスポーツ活動への参加にかかる支出を対象としたスポーツ参加市場規模は1兆912億円となった。昨年と比べると3割(32.0%)、一昨年より5割(51.5%)それぞれ減少した。

 スポーツに関心を持っている人は3年連続で減少し、68.6%と7割を下回った。「スポーツを見ること」が好きな人は全体の5割強(54.8%)、「スポーツをすること」が好きな人は 4割弱(36.8%)であり、全体としてはスポーツ観戦好きのほうが多い。ただし、新型コロナウイルス感染拡大による大会の中止や観客数制限等の影響もあってか、「スポーツを見ることが好き」という回答は昨年に引き続いて減少した。

 最も好きなスポーツは「野球」(17.6%)が18年連続第1位。「よく観戦するスポーツ」は、多くのスポーツで昨年調査より減少した。「行っているスポーツ」では、昨年増加した運動不足解消を目的とした「ウォーキング」(20.0%)、「ジョギング・ランニング・マラソン」(8.1%)、「体操・トレーニング・エアロビクス」(5.1%)が、今年も上位の顔ぶれとなったが、スポーツを行う人の割合はいずれも減少している。

 また、「コロナ前の2019年と比べ運動不足感が増加した人」の比率は、昨年(2020年)よりやや増加し39.4%となった。ただし、スポーツをすることへの関心が「増加」した人の比率は、昨年の13.8%から11.4%に減少。一方、スポーツを見ることへの関心が「増加」した人の比率は、昨年の9.6%から13.8%に増加。東京オリンピック/パラリンピック開催となったこの1年は、「スポーツを見ること」への関心が昨年よりやや好転している。

 「日本のプロ野球チーム」を応援している人は 28.1%で、昨年から1.8ポイント減少。プロ野球ファン人口を推計すると2279万人(昨年比184万人減)となった。球団別では「読売ジャイアンツ」が最大で491万人。また、「野球日本代表侍ジャパン」のファンは1958万人、「メジャーリーグ(MLB)」のファンは647万人。「サッカー日本代表」のファンは2180万人(昨年比▲478万人減)と大きく減った。

 同調査結果は↓

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