2020年4~6月期のGDP実質成長率、年率1.9%増

 内閣府がこのほど公表した2021年4~6月期の四半期別GDP(国内総生産)2次速報値によると、物価変動を除いた実質GDP成長率は前期比0.5%増、年率換算で1.9%増、名目▲0.1%(年率▲0.55)となった。1次速報値の実質成長率(前期比0.3%増、年率換算1.3%増)から上方改定、名目成長率(0.1%、年率0.2%)からは下方改定となった。2020年度は前年度比▲4.4%で1次速報値より0.1ポイント上昇した。

 GDPの内外需別の寄与度は、実質GDP成長率(季節調整済前期比)に対する内外需別の寄与度をみると、民間在庫変動が下方改定された一方で、政府最終消費支出、民間企業設備が上方改定されたことなどにより、国内需要(内需)の寄与度は 0.8%増と1次速報値(0.6%増)から0.2ポイント上方改定となった。財貨・サービスの純輸出(外需)については、▲0.3%と1次速報値と同じ寄与度となった。

 需要項目別の動向をみると、「民間需要の動向」について、民間最終消費支出については、実質0.9%増と1次速報値(0.8%増)から上方改定。民間住宅については、実質2.1%増と1次速報値と同じ伸び率となった。民間企業設備については、実質2.3%増と1次速報値(1.7%増)から上方改定となった。1次速報で仮置き値としていた需要側推計値について、「法人企業統計」(4~6月期)等を反映した結果、上方改定されたこと等による。

 民間在庫変動のGDP寄与度は、実質▲0.3%と1次速報値(▲0.2%)から下方改定となった。「公的需要の動向」について、政府最終消費支出は、各種基礎統計の追加等により実質1.3%増と1次速報値(0.5%増)から上方改定。 公的固定資本形成は、6月分の「建設総合統計」の反映等により、実質▲1.7%と1次速報値(▲1.5%)から下方改定となった。公的在庫変動のGDP寄与度は、実質▲0.0%と1次速報値から変わらなかった。

 「輸出入の動向」をみると、財貨・サービスの輸出については、実質2.8%増と1次速報値(2.9%増)から下方改定。財貨・サービスの輸入については、実質5.0%増と1次速報値(5.1%増)から下方改定となった。また、「デフレーターの動向」について、GDPデフレーターは、季節調整済前期比で▲0.6%と1次速報値(▲0.3%)から下方改定。前年同期比については、▲1.1%と1次速報値(▲0.7%)から下方改定となった。

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