2021年司法試験合格者は昨年より29人減の1421人

 法務省が7日に発表した2021年の司法試験結果によると、合格者数は昨年より29人少ない1421人だった。受験者数は279人減の3424人で、合格率は2.34ポイント増の41.5%と、初めて4割を超えた。受験者数、合格者数はともに、法科大学修了生の受験が始まった2006年以降で最少を記録。合格者の平均年齢は28.3歳、最高年齢は69歳、最低年齢は18歳。性別では、男性が1026人で72.20%を占め、女性が395人だった。

 合格者を司法試験受験回数別にみると、「1回目」が1024人で全体の約72%を占め、「2回目」が173人、「3回目」が101人、「4回目」が76人、「5回目」が47人だった。今回の試験の得点の状況をみると、総合点は、最高点が1248.38点、最低点が413.66点で、平均点は794.07点。論文式試験得点では、最高点が622.72点、最低点が175.80点で、平均点は380.77点だった。

 また、法科大学院を終了した合格者数は1047人で全体の約74%を占めたが、合格率は34.62%と低水準。一方で、2011年から導入された予備試験通過の合格者は374人で合格率は93.5%となった。法科大学院を終了しなくても受験資格が得られる予備試験は、経済的な理由などで法科大学院に通えない人のための例外措置として導入されたが、本来の趣旨とは異なり「法曹への近道」として学生らが出願するケースが増えているという。

 2021年の予備試験合格者374人は過去最多だったが、年齢別にみると、「20~24歳」が224人と全体の57.1%を占め、次いで「25~29歳」が57人(構成比15.2%)となっており、30歳未満が約75%を占めている。また、最終学歴別にみると、「大学在学中」が155人(同41.4%)「法科大学院在学中」が105人(同28.1%)と目立ち、今後も法科大学院を経ないで受験資格が得られる予備試験を目指す傾向が強まりそうだ。

 2021年司法試験の結果については↓

https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00069.html