「ネット」の平均利用時間が「テレビ視聴」を初超過

 総務省情報通信政策研究所が発表した2020年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書によると、「テレビ」、「インターネット」、「新聞」及び「ラジオ」について、平均利用時間は、平日、休日ともに「テレビ(リアルタイム)視聴」及び「インターネット利用」が長い傾向が続いている。全年代では、平日の「インターネット利用」の平均利用時間が168.4時間で「テレビ(リアルタイム)視聴」(163.2時間)を初めて超えた。

 インターネットの利用項目別の利用時間と行為者率ついては、全年代では、平日は「メールを読む・書く」が40.8分、休日は「動画投稿・共有サービスを見る」が58.0分で最も長い。年代別にみると、休日の10代の「動画投稿・共有サービスを見る」、休日の20代の「ソーシャルメディアを見る・書く」及び「動画投稿・共有サービスを見る」について、平均利用時間がいずれも100分を超えている。

 コミュニケーション系メディアの比較では、全年代では、平均利用時間は、平日は「メール利用」、休日は「ソーシャルメディア利用」が長い傾向が継続。「ソーシャルメディア利用」は、平日、休日ともに10代及び20代の平均利用時間が長く、休日の20代では100分を超える。経年では、10代及び20代の「ソーシャルメディア利用」の行為者率が高い水準で推移。40代の行為者が初めて50%を超えた。

 主な機器によるインターネット利用をみると、平日、休日ともに10代及び20代の「モバイル機器」による平均利用時間が長く、休日では200分を大きく超える。また、全年代では、「スマートフォン」の利用率が91.1%から92.7%に増加し、2012年の調査開始以降、一貫して増加。「スマートフォン」の利用率は、10代から40代で90%を超過。50代及び60代も一貫して増加し、60代でも80%を超えている。

 「LINE」の利用率は一貫して増加し、今回調査で初めて90%を超過。年代別でも、10代から40代で90%を超過。「Facebook」の利用率は、40代及び60代を除く各年代で減少し、10代では20%を下回り、各年代の中で最も低い利用率。「Instagram」の利用率は、全年代では一貫して増加しており、今回調査では「Twitter」に並び、「LINE」に次ぐ利用率。動画共有系では「YouTube」の利用率が高く、10代から40代で90%を超えている。

 同調査報告書の概要は↓

https://www.soumu.go.jp/main_content/000765135.pdf