リクルートの観光に関する調査・研究、地域振興機関『じゃらんリサーチセンター』が、全国1万5719人の宿泊旅行者を対象に実施した「じゃらん宿泊旅行調査2021」結果によると、2020年度の宿泊旅行実施率は31.2%となり、2019年度より▲22.4ポイント減と大幅に減少し、2005年の調査開始以来、過去最低値となった。特に35~49歳女性(27.1%)で▲25.0ポイント減少と減少幅が大きい。
年間平均旅行回数(前年度比▲0.22回の2.48回)、1回の旅行あたりの平均宿泊数(同▲0.05泊の1.75泊)は大きく減少しなかった。一方で、延べ宿泊旅行者数は7256万人回(同▲46.5%減)、延べ宿泊数は1億2687万人泊で2019年度からほぼ半減。宿泊旅行にかけられた費用総額は3兆7659億円、前年度より▲53.6%減。1回の宿泊旅行にかかった費用(大人1人あたり)は平均5万1800円、同▲8000円減少した。
都道府県別の延べ宿泊旅行者数が最も多かったのは「北海道」(526万人)で、調査開始以来初の1位を獲得。過去1位を維持していた「東京都」(430万人)は2位に後退。県内旅行率1位は「北海道」(76.7%)。県内旅行率が大きく上昇したのは「秋田県」(61.0%、対前年度比+54.9ポイント)。宿泊旅行の同行者は、「夫婦二人での旅行」が29.7%を占め、次いで「一人旅」が17.8%、「小学生以下の子連れ家族旅行」が11.6%で続く。
前年度と比べると、「夫婦二人での旅行」が+4.5ポイント、「恋人との旅行」が+1.2ポイントの9.4%と増加傾向にあり、「友人との旅行」(9.9%)が▲2.6ポイント減少。性・年代別では50~79歳で「夫婦二人での旅行」のシェアが高く、4割以上を占める。旅行日では、「夏休み・GW・年末年始等の長期休暇を利用した旅行」(12.4%)が▲7.5ポイント減少、「平日を利用した旅行」(34.5%)が4.9ポイント増加し、旅行日の分散化が進んだ。
テーマ別の都道府県魅力度ランキングは、総合満足度1位は「沖縄県」で、テーマ別でも9部門中、7部門で1位を獲得。「地元ならではのおいしい食べ物が多かった」は4年連続で「石川県」が1位。Go Toトラベルキャンペーン(GTT)期間中に実施された旅行のうち、キャンペーンを利用した旅行は7割。利用者のうち「GTTがあったから旅行した」と回答した人は47.3%、「GTTがあったから高い宿・商品にした」人は36.9%だった。
同調査結果は↓https://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/assets/20210708_travel_01.pdf